開催実績
【開催レポート】福井県庁にて「今求められている『新しい働き方』へのマネジメント」セミナー(講師:二瓶 美紀子)
更新日:2023年04月13日
セミナー開催の目的
新型コロナウイルスの感染拡大により、社会やビジネス環境が大きく変化しました。
その中で、組織においても「新しい働き方」が求められるようになり
働き方改革の視点から、生産性の向上を実現するマネジメント手法を学ぶことを目的として開催されました。
セミナー概要
なぜ日本人は長時間働いているにも関わらず労働生産性は低いのでしょうか。
それを人口構造の観点から説明しているのが、
1998年にハーバード大学のデービッドブルームが提唱した「人口ボーナス・人口オーナス」の考え方です。
日本では、労働者が多い人口ボーナス期は終わり、今は労働者が少ない人口オーナス期に突入しています。
この人口ボーナス期に入り、ビジネスで勝つための働き方が変わったにも関わらず、人口ボーナス期の働き方を続けてしまっていることが問題なのです。
日本の生産性を高めていくためのカギとなり、今後求められる「新しい働き方」のマネジメントで重要となるのが「心理的安全性」です。管理職に求められているのは、心理的安全性を高めること、すなわち「チームの中で安心して発言できる環境を整えていくこと」です。
心理的安全性を高めるための手法として効果的なものは「承認」です。名前をよぶ、挨拶をする、顔をみて話す、なども承認に入ります。照れずに承認することは管理職の職務上の役割であるとお伝えし、実際にお互いに褒めあうペアワークを体験していただきました。
また誰もが気持ちよく休み、様々な事情があってもパスをつないで仕事をこなせるように属人化を排除することも大事な観点です。属人化を排除する具体的な方法についてもご紹介いたしました。
講師コメント
福井県庁では、業務効率化のヒントを職場のイントラ内で共有したり、テレワークを推進して日本テレワーク推進賞の奨励賞を受賞したりする等、様々な働き方改革施策を実施してきています。弊社でも昨年度はモデル職場の働き方改革をご支援し、業務の見える化、マニュアルの作成などを通じて有給休暇取得率の向上などの成果が得られました。このような取り組みを福井県庁全体で加速していくためには、管理職研修で意識改革とコミュニケーションの向上を図り、若手も率直に意見を言えるような心理的安全性の高い職場づくりを継続的に行っていくことが大切です。すぐに実践できる具体的な手法もたくさんお伝えしましたので、是非やってみていただければと思います。
参加者からいただいたご感想
・管理職になって1年目ですが、私が若かりし頃の管理職像と現代の望ましい管理職像は随分と違うんだなと。
・仕事を属人化させない。
所属で仕事を共有化させていく必要性は日ごろから感じており、まずはカエル会議の小規模版を実践していきたい。
・「新しい働き方」の必要性が、具体的な根拠を示して説明いただき改めて重要だということがわかった。
・仕事を減らすために自分が犠牲になるのではなく、チームとして能力、生産性を上げていくことが大切であるということが理解できた
・女性が多い職場ですが、職員の年代、背景は多様であり、ワークファミリーバランスとワークライフバランスの違いは納得しました。
・声かけなど部下とのコミュニケーションも仕事の一つと考えることが必要
・賞賛と承認の違い。
人には、承認欲求というものがあることは、知識としては知っていますが、いざ、自分の所属のこととして課員に如何にアプローチするべきか。
グループ討議でも、課員のことが本当にわかっているかということが話題となりましたが、
プライベートも含めて相手を理解する努力、そして、承認のやり方を考えることが大切だと思いました。
・睡眠時間が重要ということが分かった。睡眠不足がパワハラ等モラル崩壊の引き金となる。部下の睡眠時間を確保する。
・蓄積疲労によるショックの倍増は、ショッキングなデータだった。思い当たることがあるので、肝に銘じたい。