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【開催レポート】特許庁様にて両立支援マネジメント研修(管理職研修)を実施(講師:松久晃士)

更新日:2022年09月06日

株式会社ワーク・ライフバランス執行役員の松久晃士です。

このたび特許庁様にて管理職研修の講師を担当いたしました。多種多様かつ膨大な申請について迅速かつ的確に処理することの求められる、特許庁様。その業務は社会情勢と共に変化しながら増加しています。今回は特許庁様の管理職層を対象とした「仕事と生活の両立支援マネジメント研修」(参加者61名様)をご提供いたしました。


▲特許庁様の外観

労働力人口が減少に転じ社会全体で人員不足は深刻さを増しています。

いかに有能な人材を獲得するのかといった採用戦略はもちろん重要ですが、経験豊富な職員がライフステージの変化に直面し「続けられない…」と離職してしまうことを防ぐ必要もあります。代替人材を確保することが困難であるからです。ライフステージの変化とは、結婚や出産(子の誕生)、子育てや看護、親や親せきの介護、自分自身の病気や治療と仕事の両立など、何らかの制約を持つもので「何かと仕事を両立する」といった変化のことを言います。

このとき管理職が持つ役割は重要です。

特許庁様で考えると、全ての職員が働きがいを感じられ、働きやすい職場環境を整えることができることが、社会から期待される役割・機能を十分に果たすために欠かせないからです。

今回の研修プログラムでは、このような「なぜ両立支援が求められるのか」といった社会的な背景や「両立支援における日本社会全体の実態」について理解をしたうえで、「管理職として職場で実践すべきことは何か」といった具体的な行動について、参加された管理職の皆様と考えました。

また、適切な両立支援のあり方や管理職としての関わり方を考えるとき「男性の育児休業取得」を例に考えると分かりやすくなることについてもお伝えしました。現在日本では育児休業取得率が「過去最高水準」となりましたが、まだ13.97%(2021年)。現在もなお、3割の男性がパタニティハラスメントを受け4割が育休取得を断念していると言われます。そのパタニティハラスメントの6割が上司によるものであることを考えると、上司として何をすべきか/何をすべきでないかをより具体的に考えることができるのです。部下は「育休を取りたい」と思っていたとしても「私は取らなくて大丈夫です」と上司が”言わせてしまっている”可能性さえあります。

研修では、管理職が部下との関係性構築を最重視し、心理的安全性の高い職場を作るための具体的な行動について考えることで、抽象度の高い「両立支援」についてより具体的に、このあと職場で実践すべきことを考えました。

研修を受講された方のご感想

両立支援のみならず、課室のマネジメントで重要なこと、自身に不足していることを認識することができました。具体的なマネジメントにおいて、まだ自分ではやっていなかったアプローチなど、気づきの多い研修でした。
統計資料も交えた説明で説得力があり、また、説明のスピードも速すぎることがなく、非常に理解しやすかったです。
・部下のことを知っているようでほとんど知らないことを実感したため、自分のことを伝えるとともに、部下のことを積極的に知ろうと思いました。
部下を見ているようで見ていないことがよく理解できたので、コミュニケーションの頻度より質を変えていきたいと思いました。メンバーが能力を発揮して成果を出せるように、心理的安全性を高めて関係の質を向上させる取組を行っていきたいと思います。
・心理的安全性を確保するために、普段から私自身を知ってもらい、話しかけやすいような環境をつくります。具体的には、週一回のグループ会議で、グループ員から最近の状況を一言報告してもらい、それに対しコメントを返すことを、今後も継続して行います。
・過剰に配慮するマネジメントについて、逆にもっと配慮を求める者に対してどう接するべきか、という質問が出たが、それに対し講師の方が「その配慮をすることによって、組織がどう影響を受けるか」ということを本人に聞く(気づかせる)と答えていたのが、非常に印象的でした。
部下とのコミュニケーション不足を痛感させられた。気をつける点、重視する点がよく理解出来ました。何気ない雑談を含め、相手のことを広く深く知っていくことを心がけたいと思います。
・「人口オーナス期」を説明していただいたスライドは衝撃的でした。日頃思っていたよりも、短期間に労働人口が減少しているのですね。

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