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時間外労働割増賃金率1.5倍賛同宣言  登録受付中!

更新日:2025年09月10日




             
              

 

■時間外割増賃金率1.5倍賛同宣言
 私たちは、時間外割増率を通常の賃金の1.5倍に引き上げることに賛同します。
 時間外割増率が1.25倍と低い日本の職場では、恒常的に残業を前提とする仕事の進め方になりがちです。その結果、時間外労働が可能な一部の人に業務が偏り、人手不足を招きやすい構造になっています。さらに、長時間労働は過労死、私生活との両立の困難等を招き、結婚や子育てをためらう人が増える要因にもなっています。
 一部の人材の長時間労働に頼るのではなく、限られた時間の中で仕事の成果を出せる、誰もが無理なく働ける環境を整え、時間内に業務を終えることが当たり前の職場風土をつくっていきます。
 これにより、ライフステージや事情にかかわらず、多様な人材がその力を発揮できる社会が実現し、眠っていた労働力を最大限に活かし、経済成長につなげることができます。
 私たちは、誰もが安心して働き、余暇を楽しみ、次世代育成ができるような職場づくりに貢献していきます。また、結婚や子育てを希望する若者や夫婦に選ばれる地域となり、地方創生に寄与します。
 ※日本の労働基準法が定める時間外労働の割増賃金率は、1.25倍ですが、他の先進国は1.5倍(50%割増)です。

 

■なぜ時間外労働の割増賃金率1.5倍が重要なのか
 重要な概念として「均衡割増賃金率」というものがあります。「均衡割増賃金率」とはどれだけの割増賃金率があれば、今いる従業員に残業させる1時間当たり労働費用と、新たな雇用をした場合の1時間当たり労働費用が均衡するか理論上試算したものです。産業別労働組合JAMの2020年の試算によると53%であり、つまり時間外割増率が1.53倍であれば経営者には、常日頃から残業で解決するのではなく、追加人材を雇っておくインセンティブが発生します。

 ところが現状の日本は、時間外割増率が1.25倍であることで、組織はギリギリの人材しか雇用せず、残業で解決するほうが儲かる状態になっています。問題は、このまま経営者を残業で解決する手法に依存させると、人口が高齢化し、残業できる人材が年々減っていく日本は伸びしろがなくなる一方であるということです。頭数を少なく雇用し、残業で解決する職場では、一人の受け持つ仕事量や勤務時間が多すぎることで、高齢者・育児中・介護中などの残業できない社員は冷遇され、労働市場から退出し、社会保障の担い手や期間が減少してしまいます。
 男女の賃金格差は縮まらず、人海戦術で解決するのでデジタル投資が進まず、残業代の原資を確保するために給与のベースアップが出来ません。 残業ができる一部の労働者のみに仕事が集中する不公平感から、子育て社員が批判される【ギリギリ職場】を作ってしまいます。

 一方で、時間外割増率を1.5倍にすると、誰もが休むことは前提の【お互い様職場】に変化します。
 なぜなら、時間外労働が前提でないため、高齢者(1700万人)が労働市場に残りやすくなり、時間外を望まないパート社員(290万人)も正社員を引き受けやすくなる。週3勤務や、短時間勤務の社員が限られた時間の中でおこなう仕事でも正当に評価されるようになり、介護中も出産後も仕事をン継続できる。すなわち社会全体で社会保障の担い手の数が維持されます。男女の賃金格差が解消されやすくなり、デジタル投資が促進され、残業代が減ることで基本給への組入れが促進されてベースアップが実現します。

 ぜひとも本趣旨にご賛同いただき、ご参加くださいますよう御案内いたします。

 

■「時間外割増賃金率1.5倍賛同宣言」について 

自社・組織内で時間外割増率を通常の賃金の1.5倍に引き上げることを目指して取り組んでいく、ご賛同企業を募集します。


■ご賛同企業との取組み

時間外割増賃金率1.5倍に向けての取り組みやや働き方の改革に関する経営者様向け勉強会のご参加(任意)、弊社代表小室淑恵との対談を通じたお取組みの発信などをご一緒に行ってまいります。

■ご登録方法  

「時間外割増賃金率1.5倍賛同宣言」登録フォーム(https://e0f34ffa.form.kintoneapp.com/public/jikangai150) より、宣言者様(経営者・組織トップ)のお顔写真・署名データ・企業ロゴの画像データ等を添付の上、ご登録ください。最新の企業一覧も下記よりご確認いただけます。

                

■登録後の流れ 

 ご登録いただいた内容をもとに特設ページへ掲載します。登録から掲載までは約1か月かかる場合がございます。必要に応じ、ご担当者様と確認のやり取りをさせていただきます。 

(ご参考)「男性育休100%宣言」ページ(https://work-life-b.co.jp/mens_ikukyu_100/)  
      ※令和7年4月現在:201社 

■本件に関するお問合せ 

株式会社ワーク・ライフバランス 宣言事務局(担当:山田・下川路)  

E-mail:customer@work-life-b.com 

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