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【プレスリリース】【コロナ禍における中央省庁の残業代支払い実態調査】 全額支払い指示後もなお3割が残業代を正しく支払われていないことが判明 残業代を最も正確に支払っていないのは「財務省」「厚生労働省」

更新日:2021年04月22日

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・支払わない理由で多いのは「テレワーク分は残業にカウントしない」
・質問通告時間が遅い・デジタルツールに対応しない議員名・政党名が判明
・国会議員から「今日中に対面で」説明を要請され、時間に遅れると土下座も
・デジタルツールを積極的に使う国会議員86名が「デジタル実践議員宣言」を実施
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 2006年の創業以来、働き方改革コンサルティングを民間企業1,000社以上に提供し、経済産業省・内閣府・総務省・国土交通省等の行政機関にも働き方改革コンサルティングを行ってきた株式会社ワーク・ライフバランス(本社:東京都港区、代表取締役:小室淑恵) は、この度「コロナ禍における中央省庁の残業代支払い実態調査」を実施しました。
 2021年1月22日の河野太郎国家公務員制度担当大臣の会見で国家公務員の超過勤務手当に関し「残業時間はテレワークを含めて厳密に全部付け、残業手当を全額支払う」と語り、麻生太郎財務相の理解を得たと説明しました。「不正があれば私に言ってほしい。『やらない、やらせない、見逃さない』を徹底したい」とも強調しました。そこで、2021年2月・3月の国家公務員の残業代について全額の支払いがされたのか本調査を実施、国家公務員316名の回答を収集した結果をお知らせいたします。

 人事院の発表によると、2019年度には6名の国家公務員の過労死が発生、2021年3月22日には厚生労働省の8階でハンマーで窓を割った投身自殺未遂事件も起きています。昨年8月に当社が発表した調査結果(「コロナ禍における政府・省庁の働き方に関する実態調査」では、回答者の約4割が「過労死レベル」である「単月100時間」を超える時間外労働をしていたことが明らかとなりました。メンタル疾患の罹患率は民間企業の3倍にのぼり、若手の離職率は6年前の4倍となっています。また、2021年度の国家公務員採用試験では総合職申込者は14.5%減少し、5年連続の減少で、減少幅は過去最大となりました。

 こうした国家公務員の疲弊した実態を招いているのが、国会議員の質問通告時間の遅さと、国会議員や省庁幹部のアナログさです。そこで、本調査では「質問通告は2日前まで」というルールを守り、出来る限りデジタルツールを活用して、国家公務員の働き方に配慮している議員やルールを守らずデジタルツール対応も拒否する議員の党名・氏名を具体的に回答する項目を設置しました。その結果、次のような結果が明らかとなりました。

<調査結果の主なポイント>
1.全額支払いの指示が出てもなお「3割」が残業代を正しく支払われていないと回答
2.残業代を最も正確に支払っていないのが「財務省」「厚生労働省」、
 支払っているのは「環境省」「内閣官房」
3.残業の原因は国会議員の質問通告の遅さとアナログさ
 質問通告の「2日前ルール」は「守られていない」85%
4.質問通告時間が遅いのは「立憲民主党」「共産党」、
 デジタル対応が遅れているのは「立憲民主党」「自民党」
5.「オンラインで議員レクができる」と答えた人は17%から67%に急伸、
 「議員とのやり取りがFAXではなくメール等に」は14%から69%へ急伸
 「大臣レクのデジタル化」は1位:環境省。前回に比べ防衛省・法務省が大きく躍進
 最も対面を求められる省庁が外務省、内閣官房、内閣府
6.「テレワークを全くしていない」4割、「テレワークを禁止等されている」35%
7.残業代不払いに「諦め」71%、「モチベーション低下」42%、「転職先探し」26%
8.残業・働き方・転勤・異動・評価制度・処遇等で困っていること、良くなったこと
-困っていることにはパワハラに関するコメントも多くみられる。良くなったことでは、世論の高まりから働き方に変化を感じるコメントも。
9.デジタルツールを積極的に使う「デジタル実践議員宣言」は86名に

 こうした現状があるなかで国家公務員採用において優秀な人材が集まらなくなることにより、政策の質が低下し国益が大きく損なわれることが考えられ、早急な改善が求められます。
 コロナ禍において、国民への給付金もままならない中、国会会期中に発生する国家公務員の残業代は約102億円、タクシー代は約22億円と試算されています。質問通告が遅くなる、真要因は、国会を開催するか否かを争う「日程闘争」が、国会対策委員会の与野党議員によって直前まで行われ、開催されるかどうかも決まらないという事情があります。
 しかし国会議員が質問通告を2日前に終え、基本的なデジタルツールの使い方を覚えて対応するだけで、年間248億円もの財源を国民に回すことが出来、優秀な人材の獲得と政策の質向上が実現できるのですから「国会議員の慣習だから」と看過することは許されず、中央省庁の長時間労働問題に目を向け、その原因となる議員の行動を正していくことが必要だと言えるでしょう。

<省庁別回答者内訳>
省庁別回答者内訳は、国土交通省 54 名(回答者中 17.1%)、厚生労働省 46 名(同 14.6%)、防衛省 38 名(同 12.0%)、文部科学省 25 名(同 7.9%)、内閣官房 22 名(同 7.0%)、総務省 20 名(同 6.3%)、環境省 19 名(同 6.0%)、経済産業省 18 名(同 5.7%)、農林水産省 14 名(同 4.4%)、内閣府 13 名(同 4.1%)、財務省 11 名(同 3.5%)、法務省 10 名(3.2%)、外務省 8 名(同 2.5%)、人事院 2 名(同 0.6%)、復興庁 1 名(同 0.3%)、その他 15 名(同 4.7%)、となっています。省庁別の比較の際には、回答者数の少ない人事院・復興庁・その他は除外しています。

<年齢別回答者内訳>
年齢別回答者内訳は、20代141 名(回答者中 44.6%)、30代 124 名(同 39.2%)、40代 45 名(同 14.2%)、50代以上 6 名(同 1.9%)となっています。20代、30代の回答者が多い理由については様々な理由が考えられますが、20代、30代の利用者が多いSNS等でアンケートが拡散されたことの他、特に若手~中堅層の課題意識が強いこと、残業代についての調査として打ち出したことから、残業代の対象ではない年齢層が回答を控えたことなどが推察されます。

<調査結果詳細>
1.全額支払いの指示が出てもなお「3割」が残業代を正しく支払われていないと回答

 2021年1月22日の河野太郎国家公務員制度担当大臣の会見で国家公務員の超過勤務手当に関し「残業時間はテレワークを含めて厳密に全部付け、残業手当を全額支払う」と語り、麻生太郎財務相の理解を得たと説明した。「不正があれば私に言ってほしい。『やらない、やらせない、見逃さない』を徹底したい」とも強調しました。
この1月の指示に対して、本調査回答者 316 名のうち約 3 割にあたる 89 人が「残業代がすべて正しく支払われたか」という問いに対して、3月になってもなお「支払われていない」と回答しました。

2.残業代を最も正確に支払っていないのが「財務省」「厚生労働省」
  支払っているのは「環境省」「内閣官房」

 「3月度の給与支払いで、残業代がすべて正しく支払われたか」という問いに対して、「支払われていない」と回答した人の割合を省庁別に比較したところ、最も割合が高かったのは財務省(支払われていない73%、支払われた27%)、厚生労働省(支払われていない52%、支払われた39%、わからない9%)、総務省(支払われていない45%、支払われた45%、わからない10%)でした。正しく支払われていない人数で見ると最も多かったのは厚生労働省でした。最も正確に支払われていたのは環境省(支払われていない5%、支払われた90%、わからない5%)と内閣官房(支払われていない5%、支払われた86%、わからない9%)でした。

【2021年3月支給の超過勤務手当の支払いについての経験や実態についてのフリーコメント(一部抜粋)】
・年度末で超勤予算が枯渇し支払えないと言われた。(総務省 40代)
超過勤務した分を申し出たが支払うことはできないと言われた。(農林水産省 40代)
・テレワークは国際会議等の理由があれば残業がつくが、基本的に認められないと言われた。実際の勤務時間で残業申請したものの、認められなかった。(財務省 20代)
垣間見える人事課における議論から、不払い分の遡及は「あきらめてもらう」といった表現や、内閣人事局への通報者に対する「余計な仕事を増やしたわからず屋」とでもいうような認識がにじみ出ており、省当局に対する失望感が強まった。初めて転職が頭をよぎった。一方で、課の庶務担当者に相談したところ、一部を遡及して支給してもらうことができた。(国土交通省)
・テレワーク(在宅勤務)では残業として認められないという空気がある。(農林水産省 20代)
・3割支給されている程度で前と全く変わっていません。噂では、予算がないからとのことですが、予算がないなら残業させないでほしい。(厚生労働省 40代)

【これまで(2020年12月以前)の超過勤務手当の支払いについての経験や実態についてのフリーコメント(一部抜粋)】
100時間以上残業したにもかかわらず、30時間しか残業代がつかず、統括官、審議官、参事官に訴えるもなんら具体の行動にうつす兆しはなかった。(内閣府 40代)
そもそも残業を減らそうという意識はまるで無い。また、そういう幹部ほど出世していく。(国土交通省 40代)
・許された月の上限の残業時間を超える残業をしていると、所属課長が人事ルートから怒られるので、人事ルートに報告する残業時間は、(課長が罰せられないように)過少申告することを求められた。残業代は限られているので、残業代の配分は各課の庶務担当官の裁量となっているのが実態。過少申告した月の分は、残業が少なく許容される時間キャパシティがある月に付加して申告するようにアドバイスを受けた。そもそも残業が少ない月は無かったので、そのような月間申告調整で、実態を反映させることはできなかった。(国土交通省 30代)
これまでは、実際の残業時間には一切基づかず、年度末が近づくにつれ、わずかばかり超勤が増える仕組みとなっていた。最も少ない月では20~23時間程度。明らかにおかしいので、省内でも何度も声があがっていたが、財務省からは超勤時間のエビデンスが不十分という理由で突き返され、抜本的な改善には至っていなかったと聞いている。その原因の一つは、超勤時間を記録するためのツールは非常に動きの遅いマクロ設定のエクセルファイルへの手入力が求められるところ、急いで終電に駆け込もうとしているときに何分もかけられないなどの理由で、システムの改善を依頼しても、予算がない等として、真剣に改善しようとされてこなかったことにある。(このシステムは現在も改善されていない。)この間、財務省は超勤の予算が不足していることは明らかであるにもかかわらず、「必要な予算を措置してきた」という建前論ではじき続けてきたことや、内閣人事局も容認し続けてきたことを踏まえると、やはり今回の件は政治の力が大きかったと感じ、感謝している。(文部科学省 30代)

3.残業の原因は国会議員の質問通告の遅さとアナログさ
  質問通告の「2日前ルール」は「守られていない」85%

 前述した2020年8月発表の当社実施の調査では「国家公務員の長時間労働の要因は、国会会期中における国会議員の質問通告の遅さ」であるという悲痛なコメントが数多く寄せられました。また、この国会会期中における国家公務員の残業代が102億円かかっていること、タクシー代が22億円かかっていることも分かっています。今回の河野大臣の指示により、残業代が正しく支払われれば、実態はこの3倍の金額がかかるといわれており、国民の税金から支払われることになります。
 フリーコメントにも「超過勤務手当が全額支払われるのは有難いが、本省の超過勤務手当は国会待機が多くをしめていると感じているので、議員の方が決まった日時までに質問を提出して欲しい。直前だとそこからスタートし、早朝大臣レク等で超過勤務になる。そういった悪循環が無くなってほしい。(防衛省 30代)」とあります。

 また、こうした莫大な残業代を発生させる、質問通告の遅さは政党によって大きな偏りがあることが本調査でわかりました。
 本来は質問通告については当該委員会の2日前までに実施するものと与野党での合意がなされていますが、2日前ルールが守られないことが度々メディアで取り上げられています。当社では、2020年度の臨時国会で委員会の開催が決定したのがいつであり、どの議員が何時にどのような内容で質問通告をしたのかの情報公開請求をしました。しかし開示された情報はほぼ全てが黒塗りであり、どの議員が質問通告時間を守っているのか、守っていないのか、国民が知る術が無い現状が課題であることがわかりました。
 そこで本調査においては、「2021年1月~3月の緊急事態宣言中の期間で質問通告2日前のルールが守られていると感じるか」を聞いたところ、85%がそう思わないと回答しました。(「全くそう思わない(57.8%)」「そう思わない(27.0%)」「そう思う(10.3%)」、「強くそう思う(4.9%)」)

4.質問通告時間が遅いのは「立憲民主党」「共産党」
  デジタル対応が遅れているのは「立憲民主党」「自民党」
  国会議員から「今日中」に「対面で」説明を求められ、
  時間に遅れると「土下座」を求められることも 

 質問通告ルールを守っていない議員は、政党に大きな偏りがあることが分かりました。質問通告2日前のルールを「守っている」あるいは「遅れることが多い」国会議員のお名前を具体的にあげていただきました。
リモート対応やペーパーレス等、デジタル化に「積極的に対応している」「対応していない」国会議員のお名前と具体的事象についてもあげていただきました。お名前があがった議員・政党の所属政党は以下のとおりです。(議員名ではなく、政党名のみの回答された場合も1票として算入しています)
 プレスリリース本文には所属政党名のみを記載し、議員名は記載していません。議員のお名前は当社に取材をいただいた場合に開示をさせていただきます。(記事にされる前に、必ず議員ご本人に真偽や当日の事情についてを取材してください。)
 
 また、2日前ルールを守れない理由の一つは、国会の開催日程が2日前の段階で決まっていないことです。開催するか否か、与党と野党の国会対策委員会の議員による折衝、いわゆる「日程闘争」が、ギリギリの前日までずれ込んで議論されるような「慣習」があります。しかしその折衝を2日前以前に必ず終えて日程を決めれば、野党は十分な余裕を持って質問を考え、期日前に「質の高い質問」をすることが出来ます。与党は国家公務員を残業させることなく、「質の高い答弁」を用意することが出来ます。何より国民の税金をタクシー代等に使わなくて済みます。このことから、真の問題は国会対策委員会の与野党議員により、過剰にギリギリまで折衝する「日程闘争」であることも、国民には広く知らされるべき事実です。
 フリーコメントからも「個別の議員の方々からの配慮を感じるようになっている一方で、結局のところ、委員会の日程が権力闘争の具となっているために、改善の効果は抑制されている。与野党間での調整による日程決定が直前では、個別の議員の方々も2日前通告を実現できないのではないか。(国土交通省 30代)」との意見が見られました。

【質問通告2日前のルールを守っていないことが多い国会議員の所属政党】
「立憲民主党」(回答数70)、「共産党」(回答数61)、「自由民主党」(回答数5)、国民民主党(回答数3)、「公明党」(回答数2)、「無所属」(回答数2)、「維新の会」(回答数1)、「社会民主党」(回答数1)

【質問通告2日前のルールを守っていることが多い国会議員の所属政党】
「日本維新の会」(回答数14)、「国民民主党」(回答数11)、「公明党」(回答数7)、「自由民主党」(回答数7)、「共産党」(回答数2)「立憲民主党」(回答数1))

【具体的なコメント】
・「立憲民主党」について:「通告を一度した後、何度も差し替え、時には前日22時や、休日など、非常識な時間に行うことも多い」(内閣官房)、「定時以降になっても通告すらわからないまま、最後に出された要旨は、「要旨対応問い合わせ不可、要求大臣は全大臣。質問項目は〈内外の諸情勢について〉のみ」(経済産業省)、「前日昼ごろから定時後まで何度も何度も差し替え用紙を送付してくるので、対応に苦慮する」(内閣官房)
・「共産党」について:「夜10時を超えても通告を出さず、全省庁が待機させられました。」(文部科学省)、「レク要求で求めていた資料を出さない限り通告を出さない等、通告を役所との取引に使っている。」(国土交通省)、「国家公務員も労働者であることに配慮してほしい」(環境省)、「緊急事態宣言中にも関わらず、共産党所属某議員の通告が遅く23時まで家に帰れなかったことがある。」(文部科学省)
・共通:同じような内容の問い合わせが多く、「翌日中」までが期限で、基本的にないが遅れると土下座させられることがある。割りもめすると、念のため出勤が増えてテレワークできない。オンラインレクを実施していただける場合もあるが、使用するweb会議システムは議員によって決められていて、うまくつながらないと省庁のせいになる。web会議システムはうまく繋がらないことがあるものであり、通常複数のツールをうまく使っていると思うが、そのようなリスクヘッジを認められないと辛い。(農林水産省)
・共通:議員レク時間に時間どおり行っても議員都合により待たされることが多い。他方、遅れていくようなことがあると、国対等を通じて省全体が注意されることが多い。とにかく待ち時間のロスが非常に多い。(厚生労働省)
この数ヶ月は以前よりは多少早くなったと思う。が、相変わらず、立憲は要旨が単語(例「コロナについて」)のみしかなく、結局多くの部署が対応せざるを得ない場面は変わってない。共産党は相変わらず遅い傾向。(厚生労働省)

【リモート対応やペーパーレス等デジタル化に対応していない国会議員の所属政党】
「立憲民主党」(回答数26)、「自由民主党」(回答数17)、「共産党」(回答数14)、「公明党」(回答数5)、「無所属」(回答数2)、「国民民主党」(回答数1)

【リモート対応やペーパーレス等デジタル化に積極的に対応している国会議員の所属政党】
「日本維新の会」(回答数18)、「自由民主党」(回答数14)、「国民民主党」(回答数10)、「公明党」(回答数5)、「立憲民主党」(回答数4)、「れいわ新選組」(回答数1)「無所属」(回答数1)

【具体的なコメント】
・「立憲民主党」について:「野党ヒアリングの際は、過去に提出したことがある資料にまで当日印刷して持ち込むことを要請してくる。」(法務省)、「対面でのレクを求められ、実施したのち、その日のうちに宿題返しを紙媒体で行い、対面で再レクを求められた。」(厚生労働省)
・「自由民主党」について:「レクに局長級を要求する。レク時にとにかく怒鳴る、など議員としての資質に問題がある議員がいる。」(厚生労働省)、「ホームページにも公表している資料について、紙で印刷して事務所に持ってくるよう依頼があった。」(厚生労働省)、「省庁からアポ取りする際、案件の明確化のためFAXでの申し入れが必要。」(環境省)「大量の役人を呼びつけていた。」(国交省)
・「日本維新の会」「国民民主党」について:共通して「党としてオンラインに積極的。」「比較的リモート対応や電話レクが多い。」というコメントが見られた。
インフラが整った関係で、リモート対応も行えるようになりました。前回時も今回もなかなか改善しないと思うのは、要旨や省庁窓の送付が未だにFAXでしか行われていないことです。まだまだFAXが根強く残っており、早く撤廃されてほしいと思っております。(内閣官房)
・実際に聞くつもりがないのに、大量の質問を出してくる議員がいる。(厚生労働省)
・内閣総務官室や各省連絡室が作るバッター省のシステムの貧弱さについては目を覆うばかり。しかし変えたい本人達にその人的余裕がない。この点、何事もそうだが、紙上の機構定員のスクラップビルドをするという無駄な作業ばかりさせ、実際は定員を少しずつ減らし続けさせ、現場を疲弊させた内閣人事局(かつての行政管理局)の罪は重い。(内閣府)
審議会を開催する度に、毎回複数の議員事務所に審議会資料を紙媒体で届けることが慣例化しています。審議会の資料は役所のホームページに公開されているので、紙媒体で確認したい場合は各議員事務所で印刷するようにしていただきたいです。膨大な量の資料を印刷し、資料を順番通りに組んで封筒に入れ、霞ヶ関から永田町の議員会館まで電車と徒歩で運ぶ作業をしています。見えないところで相当の時間とマンパワーが割かれておりこのような作業はすべて若手職員がやっています。(厚生労働省)
・野党ヒアリングと称して、役所の同意も得ずに民間人やマスコミを呼び、パワハラまがいのつるしあげが常態化している。また、到底間に合わない期限で資料作成を要求され、期限前に間に合わないと伝えると、執拗にパワハラのような言動を繰り返し、職員の多大なる負担となっている。
特にある党の特定の議員及びその秘書の対応は常軌を逸しており、業務妨害といって差し支えないレベルにある。(法務省)
・質問主意書のルール(スピード感、体裁、内容)を緩和してほしい。閣議決定事項となるためルールが重く、これに当たると、1週間全ての仕事がストップする。一方で議員からは気軽に提出できるのは、不公平感がありすぎる。与党の若手や、国民民主や維新の議員は、リモートやペーパレス、早期通告など時代に合わせた対応をしてくれようとしている感じがする。(国土交通省)
これまでと比べて1日程度通告が早くなった方がほとんど。これは本当に業務計画が立てやすくなった。(農林水産省)
・担当課がすべて呼ばれ、密状態でレクさせられた。(文部科学省)
そもそも会議をやるかどうかが決まるのが前日なため、必然と通告も遅くなる。旧態依然とした日程闘争が変わらない限り国会による残業はなくならない。(議員秘書の職場環境も同様では) (総務省)
・すべての議員事務所において、国会の答弁者登録(答弁する者の氏名・肩書の連絡)はFAXである。省庁間の連絡窓口のやりとりが文字のコピーができないpdfでなされ、メール連絡の際にタイプする必要がある、(総務省)
・ある議員が、質問主意書を出さない代わりとして、今すぐ資料を持ってこいと恫喝まがいのことをしています。(防衛省)
・多少早くなったが相変わらず、対面が半分以上で、その理由は、議員の秘書が機械に弱いからではないか。(厚生労働省)

5.「オンラインで議員レクができる」と答えた人は17%から67%に急伸
 「議員とのやり取りがFAXではなくメール等に」は14%から69%へ急伸
 「大臣レクのデジタル化」は1位:環境省。防衛省、法務省が大きく躍進。
 最も対面を求められる省庁が外務省、内閣官房、内閣府

前回の緊急事態宣言下での国家公務員の働き方についての当社の調査結果(「コロナ禍における政府・省庁の働き方に関する実態調査」と比較した際に、ポジティブな変化も生まれていることがわかりました。

●「議員とのレクは電話やオンラインなどを利用してリモートで行うことができる」という問いに対し、前回調査と今回調査を比較すると、ポジティブな意見である「強くそう思う」「そう思う」が17.0%から67.1%へと増加しました。

●「議員とのやり取りはFAXではなくメール等で行うことができる」という問いに対し、前回調査と今回調査を比較すると、ポジティブな意見である「強くそう思う」「そう思う」が13.9%から69.2%へと増加しました。

●大臣レクのオンライン化・ペーパーレス化の省庁別の進捗状況についての前回調査時との比較においては防衛省、法務省が大きく躍進しました。前回調査時にも上位の環境省、経済産業省は今回調査時も引き続き上位の結果であることから、大臣レクのオンライン化・ペーパーレス化が組織文化として定着しつつあることが推察されます。

省庁別の比較では、対面でのレクを求められた回答者の割合が多かった順に、外務省、内閣官房、内閣府の順でした。環境省は対面レクの要求無しという回答でした。


【大臣レクについてのフリーコメント(一部抜粋)】
大臣レクは全て対面。そのための幹部室も全て対面。管理職はそれに対して何の違和感も抱いていないように思う。(財務省 20代)
紙資料の部数や、資料のセット方式に無駄があり過ぎる。大臣の分の資料はともかく、秘書官や大臣室の資料はペーパレスで良いはずなのに、常に数十部のコピーがいるのは理解できない。資料のインデックスの付け方一つとっても、深夜に高い残業代かけてすることではないのに、やたらと付け方のルールが厳しく時間の無駄。こんなことをしに官僚なったのではないだろうなと思うし、若手が辞めたくなるのは理解できる。(国土交通省 40代)
・大臣レクはオンラインが当たり前。対面にしたのは、訪問されるお客様への送迎・応接や、機材の設営が必要になった場合だけ。(環境省 40代)
・出向者から聞いたが西村コロナ担当大臣は絶対に紙での説明を求めるため、ペーパーレス化が不可能と言っていた。記者会見で言っていることとやっていることが違うと言っていた。(防衛省 30代)
・私の知る限り、大臣、副大臣、政務レクは、国交省は全て対面です。河野大臣がテレワークを自らやられていたことと真逆です。大臣に至っては、緊急事態宣言中に飛行機等に乗って地方の現地視察に行っていました。関係者も沢山随行します。河野大臣がオンライン視察していたのと真逆です。大臣、副大臣、政務官レクは全て紙です。PC持ち込みによるペーパーレス化のシステム環境は整いましたましたが、ご本人から「ペーパーレスにしよう。オンラインにしよう」と言われない限り、役人は忖度して、紙と対面でレクを行い続けています。国土交通大臣等が対面と紙でレクを欲しているのか(役人が忖度して言い出せなくて前例踏襲になっているのか)分かりませんが、この1年で何も変わっていません。大臣レクの随行者が減ったぐらいです。(国土交通省 30代)
・体外的な会議は遠隔でもやるが、内部のレクは対面でやるという選択肢しかない。省幹部は「大臣は別」「政務は別」といい、ペーパーレス化も遠隔化もしない。(文部科学省 30代)
・一度もオンラインやリモートはなく、秘書官も朝6時から対面レクを平気で入れる。家族に急に無理を言って、保育園などの対応を代わってもらう羽目になり、家族不和にもつながった。(厚労省 30代)

6.「テレワークを全くしていない」4割、「テレワークを禁止等されている」35%
  風土も機器も回線も全く整っていない現状が明らかに

 「あなたは、直近1カ月の全労働時間のうち、テレワーク・自宅勤務を何%していますか」という問いに対して、「0%」という回答が全体の38.6%でした。「1~29%(29.4%)」、「30~49%(12.0%)」、「50~69%(10.4%)」、と続き、政府が国民に求めているのと同じレベルである「70%以上」という回答はわずか9.5%でした。また、「テレワーク・自宅勤務を推奨しない、禁止されることはありますか」という問いに対し、「はい」と答えた回答者は全体の35.4%、「いいえ」と答えた回答者は全体の64.6%でした。

【テレワーク・自宅勤務の実施やその際のIT環境についてのフリーコメント(一部抜粋)】
・テレワークを推奨されていても、テレワークができない仕事が多い。(厚生労働省 20代)
・テレワークの勧めはあるが、慌ただしくない日を予想して事前に端末を借り、班で一人だけをテレワークにして出勤者から状況を逐次伝える、といった特別体制を敷かないとテレワーク実施は難しく、その余裕はないことが多い。(経済産業省 20代)
・西村大臣がコロナ室のテレワークを推進しようとしていない。(内閣官房 30代)
・幹部がテレワークをせず、テレワークは楽だという風潮が未だにある。出勤組が大きな負担を被っている。(財務省 20代)
テレワークが自分の希望で行うという建付のため、通信費や光熱費が自己負担となっている。特に電話代は多い月で1万円弱業務使用でかかったが、自己負担したことに憤りを感じている。(内閣官房 30代)
・テレワークだと電話代が自腹になるので活用しにくい。携帯電話を支給してほしい。WiFiの支給もしないと通信費が自腹になる。(厚生労働省 40代)
・国会担当はテレワークは不可能。国会運営を考えてほしい。(国土交通省 20代)
・管理職の中には、テレワークは仕事をしていないのと同じことだと声を大にして言う者もおり、テレワークが全く進んでいない。端末が足りなくても、部分的にテレワークを導入し、より高い成果を上げるための試行錯誤を行わなければ、テレワークは進まないだろうと感じる。(防衛省 20代)
・国会議員関係でテレワークもできません。問取やレクなど (厚生労働省 40代)
・質問通告があれば、テレワークを即終了し、登庁せざるを得ず煩雑な側面があった。(環境省 30代)
・先日某社の学校用PCが4GBで低すぎると話題になってたが、役所がそもそも4GB。ファイルが毎日大量に送られてきて、ファイルの開閉に就業時間の1割を割いている。通信環境もあまり良くない。メモリと通信環境の改善が必要。Skype会議の主催権限も課で数名な上、遅延が多く使いにくい。(農林水産省 20代)

7.残業代不払いに「諦め」71%、「モチベーション低下」42%、「転職先探し」26%
 各省庁が支払わない理由で多いのは「テレワーク分は残業にカウントしない」

 「河野太郎国家公務員制度担当大臣からの指示があったにも関わらず、正しく支払われていないことにより、働く環境やご自身の心境に起きた変化で当てはまるもの」という問い(複数回答)に対して、正しく支払われていなかった回答者は「結局は変わらないという諦めの気持ちを感じた(71%)」「支払われている他の省庁・部局をうらやましく感じた(52%)」「仕事へのモチベーションが、より下がった(42%)」「辞めたいと思うことが増えた(思うようになった)(33%)」「転職先を探し始めた(26%)」となりました。また、出勤簿と支払い額に差異がある要因は「時間が減らされている(86%)」、「休日勤務分が反映されていない(29%)」、「テレワーク分が反映されない(29%)」とのことでした。

【実態どおりの支払いがされないことについてのフリーコメント(一部抜粋)】
テレワークにて勤務した場合、管理者が直接目視にて作業状況を確認できないので、超過勤務手当の支払いは困難である旨を遠回しに指示を受けた。(農林水産省 30代)
テレワークの日は残業をつけないよう通知があった。業務が終わらない場合にはサービス残業とすることを暗に指示された。(経済産業省 20代)
・今まではテレワーク時には残業がつけられなかったが、1月の最終金曜日以降、上司からの命令(口頭も可)があればテレワーク時の残業がつけられるように制度が変更になった。しかし、課内での整理が厳格で、課内でテレワーク時の残業時間を申請しても認められなかった人もおり、結局テレワーク時に残業をしてもよっぽどのことがない限り(大臣案件で上司の命令がメールで残っている等)課員はテレワーク時の残業を申告していない。(外務省 20代)
当課では、超過勤務については課長からの命令があって初めてできるのものであるため、事前に超過勤務の登録を行い、承認された者のみ超過勤務時間として登録を許されている(課内総務班担当補佐指示)。
実態としては外的要因(国会、財務対応等)によるものに限られ、それ以外の要因は例え勤務終了時間以降に業務を行なっていても一切認められていない。
当日中の対応が必要ない業務は超過勤務として登録できないことについては理解できるが、局内幹部や課内上層部が午後遅くに〆切の明示もなく(速やかに、至急等)作業の指示を出し、翌日には「まだできないのか」と怒鳴りつけるような状況がままあるため、なるべく早めに方針を固めるべく当日中の対応を余儀なくされているにもかかわらず、そういった超過勤務がほとんど認められずにサービス残業となっていることは到底理解できない。(農林水産省 20代)
・超過勤務の申請そのものが、年間360時間、月45時間までと言われ、それ以上は申請が出来ない。(河野大臣の動き以前と何ら変化はない)(国土交通省 30代)
・エクセルに入力した超勤手当は支給された。しかし、本当の出退勤時刻をエクセルに入力している職員は、自分や自分の周囲にはいない。早朝から仕事を始めていないことになっているし、夜遅くまで働き続けていないことになっている。誰も本当の勤務時間を入力することができない。全員が1つのエクセルに入力するのではなく、一人一人が異なるエクセル(パスワード付きで同じ職場の人間には閲覧権限が無いもの)に入力する形式にしてほしい。本当の超勤時間を申告したい。(防衛省 30代)
・河野太郎大臣の指示により超過勤務手当を支払わなければならないとの説明があり、当室の予算内では確実に不足してしまう為、超過勤務を行う場合には必ず事前に申請し、又超過勤務をしないようにと通達があった。超過勤務手当が予算オーバーしてしまう事が確実であるため、各班ごとで前年と比べて何故残業が増えてしまうのか具体的な時間数や案件名を記載して提出するよう求められた。(内閣官房 30代)
業務改善と残業代支給の担当の係の係長が「河野大臣がどう言っていても現実的に全額払うことなど出来ないので、在庁時間の報告を制限させる。」旨の発言をしていたので、今後継続されるかどうか絶望視している。(文部科学省 20代)

8.残業・働き方・転勤・異動・評価制度・処遇等で困っていること、良くなったこと
-困っていることにはパワハラに関するコメントも多くみられる。
 良くなったことでは、世論の高まりから働き方に変化を感じるコメントも。

【困っていることについてのフリーコメント(一部抜粋)】
パワハラに対してパワハラを起こしている側に組織が寛大。パワハラを人事課に訴えたがスルーされた。トップ層はパワハラ課長を擁護しているため、結果的に若手の被害者が続出している。人事課長にも直談判したが難しい問題とトップ層との間で板挟みにあっているようだ。(内閣府 40代)
・年次によって自動的に管理職になる仕組みを見直してほしい。管理職としての能力(業務能力や職員の管理能力など)があるとはとても思えないような人が管理職になるケースが散見される(特に行法経のいわゆる「キャリア」の管理職によく見られる)。(厚生労働省 20代)
そもそも国が残業代をしっかり払っていない、労働基準法を守っていないなど終わっている。転勤も今の時代にそもそもそぐわない。優秀な人材から離職し、厚労省はすでに組織として崩壊していると思う。(厚生労働省 40代)
・女性や子育て、介護などをしている職員が働ける環境にないこと。女性で集まるたびに絶望するような話ばかり聞かれ、職場に対する信頼感が持てない。やめることばかり考えてしまう。(総務省 30代)
・年功序列により、能力のない上司が増え、若手がどれだけ働いても評価されず、やる気のある職員が辞めていき、悪循環が起こっている。仕事は毎年増えるが行きすぎた職員の削減により、現場がどんどん追い詰められている。(国土交通省 30代)
・上司に対する部下からの評価(いわゆる360度評価)が形骸化しているため、意味のあるものにしてほしい。パワハラで辞めていく同期はもう見たくない。(内閣府 20代)
・定時後でも上司からの指示が飛んでいる。仕事のやり方は非効率の極み。特に骨太の方針や成長戦略などの閣議決定文書の調整に毎年長時間の労働を強いられる。閣議決定文書作成にどれほどの経費がかかっているか見える化する必要あり。質問主意書について、緊急事態宣言下でテレワークが推奨されているにも関わらず、割り振り異議を1時間以内(省内は30分以内)に回答せざるを得ない点も改善されるべき。そもそも一週間以内に回答する必要があるところ、答弁作成プロセスが非常に長すぎる。(国土交通省 20代)
・幹部含めた上司が今の霞ヶ関の労働環境を所与のものと捉えていて、上司から改善の意欲が微塵も感じられないのが係員の自分から見たらとても絶望的。自分は女性だが、妊娠出産を経て子育てしながら働き続けられるのか不安でしかない。(文部科学省 20代)
・子持ち女性はアテにされず、育成対象にもなりにくく、形ばかりの女性活躍となっている。24h365日捧げられる男性しか使われないので、全体として片肺飛行しているようなもの。(厚生労働省 40代)
・予定が見えないことが苦痛です。勉強会や友人との予定、婚活、家族との時間も、約束がそもそも出来ないです。(厚生労働省 30代)

【良くなったことについてのフリーコメント(一部抜粋)】
・評価制度について、係長級から補佐級に昇格できない職員が出てきたことは評価。(昔は年功序列で能力のない職員でも昇格していたことが改善された)霞ヶ関のブラック状態が周知され、国民理解がそれなりに浸透している気がする。人事異動の発令について、辞令交付の儀式(新規採用、退職除く)が廃止され、これに費やす時間が削減された。(厚生労働省 50代以上)
ブラック問題が取り上げられるお陰で、この一年の間でも、意識はかわり、働きやすくはなったと思う。また、国会対応業務が発生しない時は、会社にいる時よりリラックスして仕事ができているようにも思う。(局内の人間関係は良いと思う)国会関連業務が最も大変ではあるが、国会の仕組みや議員の問題というより、行政府と立法府の双方に原因があり、協力して解決すべき問題ではないかと感じる。(国土交通省 40代)
・コロナによりテレワークが普及し始めていることは良いこと。テレワークがなければ、平日に家族と夕飯を食べる経験はまずできなかった。(国土交通省 30代)
・幹部の意識がここ一年で大幅に改善された。世論のおかげ。(国土交通省 20代)
・国会議員の先生方からの配慮を感じるようになった。(環境省 20代)
・テレワークの実施により、通勤時間の削減や作業に対する集中力の向上を実現させることができ、「テレワークは役に立つ」ということを十分に感じとることができた。(法務省 30代)
河野太郎大臣のおかげで押印文化がなくなった事は進歩だと思う。各省庁の間でもデジタル化の進み具合に差があるため、進んでいるところに合わせて足並みを揃える事が出来れば、もっと良くなれると思う。(内閣官房 30代)
・2月から残業代が本当に満額出るようになった。それまでは1/3程度しか出ていなかったのでとても嬉しかった。仕事に対するモチベーションアップにつながった。(文部科学省 20代)
・入省時と比べてペーパーレス化等が進み、何十部もコピーして資料セットを行うことや綺麗な紙資料を準備する必要がそこまでなくなったので、かなり業務負担減となった。入省時は定時時間内の大半をコピー、シュレッダーなどの資料セットや、新聞記事の切り抜きにかかっていた。それがなくなったのが本当に良いと思う。(国土交通省 20代)

9.当社呼びかけの「デジタル実践議員宣言」は86名に
  国家公務員の職場環境の改善のためにもデジタルツールを使わない国会議員との
  差別化が求められる

 当社実施の前回調査及び本調査で明らかになったとおり、国家公務員の働き方は国会議員の働き方に大きく影響を受けます。そこで、当社では全国会議員を対象に2019年より『デジタル実践議員宣言』を募集しており、2021年4月22日現在、宣言者は86人にのぼりましたので、以下に公開します。
『デジタル実践議員宣言』とは「ITなどの新たな技術を活用して自ら働き方改革を実践し、デジタル・トランスフォーメーションの動きを促進する」という趣旨にご賛同いただいた国会議員の皆様を分かるようにしたものです。
国会議員がデジタル化を実践することで、以下のような利点が考えられます。
○国家公務員の過重労働を防ぐ
○国会議員本人・議員事務所で働く秘書の過重労働を防ぐ
○地元(国民)からの要望をいち早くキャッチし対応する
(議員会館事務所と地元をオンラインシステムで結び、素早く支援者の声を聴き、情報を伝える。)
○コスト削減・環境保護(ペーパーレスを進めることで、コストを削減し、資源の無駄遣いを防ぐ)
○政府が掲げる成長戦略の1つであるデジタルトランスフォーメーションを自ら実践し、その有効性を政策にも活かしていく

 コロナ禍において、国民への給付金配布の遅さで日本の政策のアナログさが際立ち、近隣アジア諸国のデジタル対応と比較すると、大きな遅れをとっていたことを国民も痛感しました。
 有権者はデジタル化が実践できている議員かどうか、という観点で税金の使い道及び自らの代弁者を選んでゆくことも大変重要です。

【調査概要】
調査名:株式会社ワーク・ライフバランス/2021年 コロナ禍における中央省庁の残業代支払い実態調査
調査対象:現役の国家公務員(インターネット、SNSにて回答を募集)
年齢:20代~50代以上 性別:男・女(無回答含む) 居住地:全国
調査期間:2021年3月16日~4月5日
調査方法:インターネット調査
有効回答数:本調査316件
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しています。そのため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。

◆株式会社ワーク・ライフバランスについて
2006年創業、以来15年にわたり企業の働き方改革により業績と従業員のモチベーションの双方を向上させることにこだわり、働き方改革コンサルティング事業を中心に展開。これまでに自治体・官公庁も含め企業1,000社以上を支援。残業30%削減に成功し、営業利益18%増加した企業や、残業81%削減し有給取得率4倍、利益率3倍になった企業など、長時間労働体質の企業への組織改革が強み。
会社名:株式会社ワーク・ライフバランス
代表者:代表取締役社長 小室 淑恵
サイト:https://work-life-b.co.jp/
創立年月:2006年7月
資本金:1,000万円
主な事業内容:
働き方改革コンサルティング事業・講演・研修事業
コンテンツビジネス事業・コンサルタント養成事業
働き方改革支援のためのITサービス開発・提供
「朝メール.com」「ワーク・ライフバランス組織診断」「介護と仕事の両立ナビ」
カードゲーム体験型研修「ライフ・スイッチ」
実績:1,000社以上(国土交通省、鹿島建設中部支店、住友生命保険相互会社、アイシン精機株式会社、内閣府、三重県、埼玉県教育委員会など)

・代表 小室 淑恵プロフィール
2014年9月より安倍内閣「産業競争力会議」民間議員を務め、働き方改革関連法案施行に向けて活動し、2019年の国会審議で答弁。2019年4月の施行に貢献。国政とビジネスサイドの両面から働き方改革を推進している。年間200回の講演依頼を受けながら、自身も残業ゼロ、二児の母として仕事と育児を両立している。

<本件に関する報道関係者様からのお問合せ先>
株式会社ワーク・ライフバランス 広報 三山、新井
  Email: media@work-life-b.com /Mobile:070-2262-9043(三山)、080-5974-7827(新井) 
取材・出演・執筆に関するお問い合わせはフォームよりご連絡ください。
URL:https://work-life-b.co.jp/contact/offer_form.html

新型ウィルス感染拡大防止のための行政の方針をふまえ、
当面の間、弊社は全従業員を対象に在宅勤務での対応とさせていただきます。
緊急の場合を除きましてできる限り、メールによるご連絡・フォームによるご連絡をお願いいたします。

▼プレスリリースのPDFダウンロードはこちら
【プレスリリース】【コロナ禍における中央省庁の残業代支払い実態調査】 全額支払い指示後もなお3割が残業代を正しく支払われていないことが判明 残業代を最も正確に支払っていないのは「財務省」「厚生労働省」

 


株式会社ワーク・ライフバランス セミナー情報

◆2021年4月22日(木)26日(月)10:00~17:00オンライン開催:新入社員スタートアップ研修<終日コース>
~1000社の働き方改革を支援したワーク・ライフバランスが考える今、新社会人の主体性を磨くために必要な5つのビジネススキルとは~
講師:松久晃士、原わか奈
https://peatix.com/event/1807933


◆2021年4月23日(金)13:00~16:00(受付開始12時50分)
こんなときどうする?をチームビルディングで乗り越える ~オンラインカードゲーム「ライフ・スイッチ」体験会
参加費:無料
https://peatix.com/event/1813974


◆2021年4月26日(月)・5月24日(月)14:00~17:00 管理職対象セミナー
令和時代のマネジメントを学ぶ!チーム力を高めるマネジメント実践術
講師:桜田陽子・大西友美子 会場:オンライン開催
https://wlb-management.peatix.com/


◆2021年4月27日(火)、5月20日(木)13:00~13:55(オンライン開催)
『朝メール.com』無料オンライン体験会
テーマ:チームで助け合い、仕事を効率化し、長時間労働や残業の原因を分析し改善するための朝メール.comの利用体験
講演者:朝メール.com開発チーム
https://work-life-b.co.jp/20210122_10195.html


◆2021年4月28日(水)・5月14日(金)・5月26日(水)13:00~15:00(全3日間 オンライン開催)
自分も相手もwin-winになれる~WLB流プレゼン術~
テーマ:年間100回の講師を務めるプレゼンテーション術
講演者:大塚万紀子
https://work-life-b.co.jp/20210209_10521.html


◆2021年5月11日(火)・25日(火)・6月08日(火)・22日(火) 第60期ワーク・ライフバランスコンサルタント養成講座
働き方改革コンサルティングに必要な「知識」「姿勢」「手法」等、すぐに現場で活用できる必修ノウハウを人気コンサルタントが4日間でお伝えする大人気講座です!
講師:桜田陽子・松久晃士
https://work-life-b.co.jp/20210222_10808.html


◆2021年5月11日(水)、6月9日(水) 13:00~13:55、(オンライン開催)
『カエル会議オンライン』サービスの無料オンライン体験会
テーマ:働き方改革に欠かせない「カエル会議」をオンラインで開催するためのノウハウと体験
講演者:カエル会議オンライン開発チーム
https://work-life-b.co.jp/20210122_10197.html


◆2021年5月19日(水)より開催!全4回(オンライン開講)
『カエル会議実践講座』
テーマ:最新版のチームビルディング技術が学習できる「カエル会議実践講座」を開講(全4回)
https://work-life-b.co.jp/20210416_11682.html

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