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NEWS

2026.10.01

開催レポート

くれ女性活躍応援事業シンポジウム基調講演で山﨑純平が登壇しました

若者・女性に選ばれる地域を、
企業の職場づくりから

くれ女性活躍応援事業シンポジウム

基調講演「多様な働き方で儲かる企業になる」

開催概要

開催日
2026年7月2日(木)13:10~15:45
会場
呉市生涯学習センター 音楽ホール(つばき会館4階)
主催
呉市
主な対象
市内企業・事業所の皆さま
基調講演
株式会社ワーク・ライフバランス 山﨑 純平(14:50~)

呉市が目指す「若者・女性に選ばれる地方」に向け、企業の働き方改革と、多様な人材が力を発揮できる職場づくりを考えるシンポジウムが開催されました。山﨑純平はクロストークと基調講演に登壇し、地域の人口課題を経営課題として捉える視点と、明日から始められる実践をお伝えしました。

開催の目的

呉市では、若者や女性に選ばれる地域を目指し、企業内の働き方改革を推進しています。働き手が減るなかで地域と企業が持続するには、性別や家庭事情などに左右されず、多様な人材が「ここで働きたい」「働き続けられる」と思える職場を増やすことが欠かせません。

講演では、人口減少を「採用だけの問題」とせず、顧客の減少や地域の将来にもつながる経営課題として整理しました。とりわけ製造業が地域経済を支える呉市では、仕事の見せ方や働き方を工夫し、これまで活かしきれなかった人材に選択肢を広げることが、企業の成長と地域の魅力の両方につながります。

人口減少を防ぐ鍵は、企業の職場づくりにあります
人口減少を防ぐ鍵は、企業の職場づくりにあります

今回の視点

女性活躍を福利厚生として捉えるのではなく、人材確保、生産性向上、企業ブランドの強化につながる経営戦略として考えます。

地域の実践とつながるシンポジウム

株式会社いただに工業の皆さまとのクロストーク
株式会社いただに工業の皆さまとのクロストーク

シンポジウムは、行政、地域企業、働き方改革の専門家がそれぞれの立場から課題と実践を持ち寄る構成でした。呉市長・新原芳明氏と広島県商工労働局によるオープニングに続き、株式会社いただに工業の板谷勝次氏、熊野璃架子氏、(公財)くれ産業振興センターの安川氏、山﨑によるクロストークを実施しました。

造船・溶接の現場で進む「選ばれる職場づくり」

クロストークでは、女性未経験者の採用や独自の育成体制、高い定着率につながった取組を共有しました。続く市内企業の取組紹介では、制度を整えるだけでなく、採用担当者が社員を継続して支え、仕事と職場の魅力を伝えていくことの大切さが示されました。

地域にすでにある実践を起点にしたことで、後半の基調講演も「自社なら何から変えられるか」を具体的に考えられる時間となりました。

多様な働き方が、人手不足の見え方を変える

2030年には全国で644万人の人手不足が見込まれる一方、日本の労働力人口は過去最多となっています。背景には、育児中や介護中、残業が難しい人も働き続けられる環境が広がり、従来は労働市場に残りにくかった人材が力を発揮できるようになったことがあります。

人材確保の入口は、外から新しい人を採ることだけではありません。長時間労働や休日出勤、特定の人に仕事が集中する状態を見直し、「辞めなくてよい」「戻ってこられる」職場をつくることが、人手不足への現実的な対策になります。

人手不足を解消する鍵は、働き方にあります
人手不足を解消する鍵は、働き方にあります

若者が感じる働きがい

18~25歳の調査では、「仕事とプライベートを両立する」働き方の91.2%、「定時で上がり、時間内は密度濃く働く」働き方の87.2%が、働きがいを感じると回答しています。

多様性を成果につなげる、心理的安全性

多様な人材を集めるだけで、組織の成果が自然に高まるわけではありません。異なる経験や立場から生まれる意見を、安心して伝えられる環境があって初めて、多様性が改善や創造性につながります。

心理的安全性とは、仲が良いことではなく、分からないことを質問し、失敗や懸念を早めに共有し、必要な助けを求められる状態です。現場の気づきを経営に届かせるためにも、役職や年齢を問わず発言でき、反対意見も建設的に扱える土台が重要です。

多様性と心理的安全性がそろって、チームの力になります
多様性と心理的安全性がそろって、チームの力になります

管理職・経営者の役割

社員の提案を完成度だけで判断せず、まず意図を聞くこと。異なる意見を否定せず、試せる形に整えること。日々の反応が、次の提案が出る職場かどうかを決めます。

改革の出発点は、現場との対話

働き方改革は、制度を一度導入して終わる取組ではありません。自分たちが目指す「ありたい姿」を決め、現状との差を確かめながら、小さな改善を続ける活動です。その中心となるのが、働き方について定期的に話し合う「カエル会議」です。

否定しない、立場に関係なく意見を出す、反対するときは代替案を伝える
否定しない、立場に関係なく意見を出す、反対するときは代替案を伝える
くれ女性活躍応援事業シンポジウムで基調講演する山﨑純平

少人数から始める

最初から全社一斉に動かす必要はありません。前向きな3~4人で、まず30分。『自社の働き方で、もったいないことは何か』を話す一回が、改善の入口になります。

明日から始める3つの行動

講演の最後に、取組を特別なプロジェクトで終わらせず、自社の経営と日常業務につなげるための3つの行動をお伝えしました。大きな制度変更よりも、話し合う機会を一度つくることが最初の一歩です。

自社の働き方を話し、必要性を共有し、前向きなチームから始めます
自社の働き方を話し、必要性を共有し、前向きなチームから始めます
地域企業の実践と基調講演をつないだシンポジウム
地域企業の実践と基調講演をつないだシンポジウム

参加者の声

山﨑の基調講演について、参加者アンケートに寄せられたご感想をご紹介します。

“呉市の現状を踏まえた山﨑様の分析から、全国的な統計、実施方法・手法、成功事例へと進む構成が非常にわかりやすかったです。”

“基調講演の内容は弊社として必要な要素そのものでした。自社で見直すべき点と、今後の業務で活用できるスキルを学ぶことができ、参加できたことに大変感謝しています。”

“カエル会議のグラウンドルールがとても参考になりました。”

“自分にできることから始めていきたいと思わされる講演でした。”

“山﨑先生の基調講演は大変わかりやすく、理解を深めることができました。改めて、自分自身の意識改革が一番大事だと思いました。”

最後に

多様な働き方は、一部の社員への配慮ではありません。採用できる人材の幅を広げ、育児や介護など事情が変わっても働き続けられる会社をつくり、現場の知恵を利益や品質へつなげる経営の土台です。

本シンポジウムが、呉市の企業の皆さまにとって、自社の強みを活かしながら新しい人材と働き方を受け入れるきっかけとなり、地域全体の持続的な発展につながることを願っています。

講師プロフィール

講師 山﨑 純平
講師 山﨑 純平

山﨑 純平(やまざき じゅんぺい)

株式会社ワーク・ライフバランス 地方創成部 部長/分析戦略室 室長/ワーク・ライフバランス コンサルタント

建設機械メーカーでショベルカーのエンジン設計に従事した後、自らの育児休業取得をきっかけに、2019年に株式会社ワーク・ライフバランスへ入社。全国の自治体・企業の働き方改革や組織風土の改善を支援している。

製造業の現場経験を生かし、女性活躍、男性育休、心理的安全性、ハラスメント予防などの視点を取り入れた、現場で実践できる研修・講演を行う。

主な資格・活動:一般財団法人生涯学習開発財団認定コーチ、石川県男女共同参画審議会委員、かほく市行政改革推進委員。中央省庁、都道府県、政令指定都市、市町村、県警察本部など、自治体・官公庁での支援・講演実績を多数持つ。

株式会社ワーク・ライフバランスについて

2006年創業。働き方改革コンサルティング、講演・研修、ITサービス開発等を通じて、自治体・官公庁・企業を含む約3,600組織を支援しています。残業ゼロ、有休取得率100%、副業・テレワークを実践しながら、働き方改革を経営戦略として全国に広げています。

株式会社ワーク・ライフバランスについて