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【プレスリリース】東京都東大和市が自治体初となるライフ・スイッチ研修を24年7月に実施 ダイバーシティの働き方改革の体験学習を行った結果、 実施後アンケートでは「ダイバーシティの理解度」が1.7倍のポイントに ~働き方改革の理解度が1.6倍、タイムマネジメント意識が1.3倍とポイントが大きく上昇、 ライフイベントと仕事の両立の「自分ごと化」が進んだ結果に~
更新日:2024年08月07日
3,000社以上の働き方改革コンサルティングを手がける株式会社ワーク・ライフバランス(本社:東京都港区、代表取締役社長:小室淑恵、以下「当社」)は、2024年7月29日に、全国の自治体で初めて、東京都東大和市(市長:和地仁美氏、以下「東大和市」)にて異なる人生の疑似体験から学ぶゲーム型研修「ライフ・スイッチ」(以下「ライフ・スイッチ」、 https://work-life-b.co.jp/service/lifeswitch.html)を実施したことをご報告します。
当社は、2023年から東大和市とともに「働き方改革懇談会」を通じて市長、副市長、教育長、全部長と市役所内の人材定着や採用などの課題解決を伴走してきました。働き方改革に着手後、経験者採用の応募数が約5倍になる成果・変化が生まれている一方、働き方改革の周知があまり図られていない管理職以下の職員ではいまだその必要性や意義の理解度の差が生じているなどの課題がありました。そこで、今回のライフ・スイッチは係長以下35名を対象に実施し、多様化する市民のニーズへの対応力向上にも役立てるべく、働き方改革の正しい理解醸成とともにダイバーシティを体感していただきました。
実施前後の対象職員向けアンケート(10段階評価)では、「ダイバーシティの推進に対する理解」が4.8ポイントから7.4ポイント(1.7倍)へ、「働き方改革への理解」が3.8ポイントから6.5ポイント(1.6倍)へそれぞれ向上するなどの変化が生まれています。
今後、当社と東大和市では、ライフ・スイッチの受講範囲の拡大を検討し、よりよい市民サービスに役立てていきます。
▲「ライフ・スイッチ」研修の模様(2024年7月29日実施)
■東大和市の取り組み背景と内容
東大和市は、人口84,995人(令和6年4月1日時点)の東京都の多摩地域の北部に位置する都市です。市では、これまでも、直面する行政課題に対して、様々な施策を実施し、時代に即したサービスを進めてきましたが、市民からの多様なニーズへの対応が求められる今日においては、これまで以上に創意工夫を凝らした施策の展開が求められています。また、自治体を経営するという視点に立ち、前例踏襲にとらわれず、新たな施策や事業を展開していくためには、市職員の働き方改革を通じて、自由な発想のもと、今ある資源や仕組みを活かしながら、時代にあったリノベーションを施していく必要があります。
こうした背景から、東大和市では、職員の健康保持と女性の活躍推進により、生産性の高い職場環境の構築、職員の創造性の向上を目指し、2023年11月に「勤務間インターバル宣言」及び「女性の再就職応援宣言」に賛同し、2024年1月から「働き方改革懇談会」(以下「懇談会」)を発足させ、市職員の働き方改革を加速させています。
▲2024年1月17日の働き方改革懇談会での様子
働き方改革を通じて、市役所内の人材定着や採用といった課題の解決に向けて取組を推進し、経験者採用の応募数が約5倍になるといった成果・変化が生まれている一方、係長以下の職員には働き方改革についての周知があまり図られておらず、懇談会や研修会を通じて働き方改革に実際に取り組んでいる管理職と比べ、その必要性や意義についての理解度に差が生じているなどの課題がありました。そこで、市役所の職員のすべての職層において、働き方改革の理解を深め、「我が身ごと・自分ごと」として考える機会の提供が急がれるなか、今回のライフ・スイッチ研修の開催に至りました。
本ライフ・スイッチ研修は、係長以下35名を対象に実施し、働き方改革に関する正しい理解の醸成とともにダイバーシティを体感し、多様化する市民のニーズへの対応力向上にも役立てるべく、ゲーム実施後の振り返りパートでは「ワークとライフの時間の使い方、タイムマネジメントについてどう感じましたか?」「この体験から多様性を活かすためには、何が重要と感じましたか?」「今回のゲームでの体験を活かすとすると、現実社会では何をしてみたいですか?」などの問いを用意、ざっくばらんに意見交換をするなかで、「多様な人材の活躍が組織発展のカギ」「心理的安全性が高いチームは生産性も向上する」といった気づきを創発させました。
実施前後の対象職員向けアンケート(10段階評価)では、「ダイバーシティの推進に対する理解」が4.8ポイントから7.4ポイントへ、「働き方改革への理解」が3.8ポイントから6.5ポイントへそれぞれ向上するなどの変化が生まれています。そのほかにも、「それぞれの強みを活かすためには職員それぞれが得意・不得意を公開する必要があると思った」「ライフでもワークでも助け合いが大事だと思った」といった感想も聞かれ、参加者の働き方改革やダイバーシティの理解度、チーム力を高めたことにくわえ、ライフイベントと仕事の両立の「自分ごと化」を促進することができました。
▼本ライフ・スイッチ研修実施の模様を詳しく知りたい場合は、以下事例ページをご覧ください
https://work-life-b.co.jp/case/higashiyamato02.html
▲ライフ・スイッチ研修での様子
▲アンケート調査の前後比較
■東大和市と当社のその他の取組み
1)働き方改革懇談会
10年後も20年後も東大和市が明るく発展し、「未来につながる市政」を実現するため、市長、副市長、教育長、各部長に加え、外部有識者や先進自治体からゲストを招致し、開催する懇談会です。
2024年1月から4回開催され、市長は必ず出席し、座長(株式会社ワーク・ライフバランス永田瑠奈氏)とともに、市職員の働き方に対する意識改革並びに庁内の機運醸成を図りながら、「勤務間インターバル宣言」及び「女性の再就職応援宣言」を具体的なアクション・行動に落とし込む内容や方法について検討、対策を立案しています。
<構成メンバー>
・市長、副市長、教育長、各部長
・株式会社ワーク・ライフバランス 永田瑠奈(座長)
・㈱官民連携事業研究所、官民連携アクセラレータ(R)加藤 勝氏(外部有識者)
※第1回目の懇談会には四條畷市の東市長が、第2回目の懇談会には掛川市の石川副市長がゲストスピーカーでご参加くださり、先進的なお取組みの事例を紹介してくださいました。
2)「勤務間インターバル宣言」に関する取組み
「勤務間インターバル制度」とは、1日の勤務終了後、翌日の出勤までの間に、一定時間以上の休息時間(インターバル)を設けることで、働く人の生活時間や睡眠時間を確保するものです。食事などの生活時間や、通勤時間を差し引くと、人間の心身の回復に必要な睡眠時間をギリギリ確保できる、最低限の防波堤としての数字が11時間です。当社では、この勤務間インターバルの目的に賛同し、制度化を目指す企業・自治体に対し、「勤務間インターバル宣言」の募集を、2022年3月より開始しました。2023年11月6日の時点で、43企業・自治体が賛同しています。
宣言企業・自治体が本質的に目指すのは、集中力向上によりミスや事故が起きないことや過労死等から労働者を守るという防御の効果はもちろんのこと、次のような業績向上に直結する効果です。こうした観点から、企業・自治体の価値の最大化を実現するためにこそ宣言するのが「勤務間インターバル宣言」です。
・豊かな私生活・家族との充実した時間により、労働者の持つクリエイティビティを最大に発揮すること(ウィスコンシン大学のジョアン・カンター教授によると、新しい発想とは、意識がある日中に集中して考えるということと、その後に睡眠をとり集中の糸がほどけた際に訪れる)
・家族から応援されて働くことが出来る満足度から自発的・意欲的に仕事を進めること
・十分な睡眠により安定した穏やかな精神状態を維持しお互いを受容してチームワークを発揮できること
・育児・介護・病気等の事情を持つ労働者も両立できることにより、ダイバーシティが実現し、多様な意見の化学反応によりイノベーションが産まれ続けること
・仕事以外の社会環境にも高いアンテナを持ち続ける労働者が、サステナブルな商品・サービスを生み出すこと
▼「勤務間インターバル宣言」詳細・宣言方法はこちら
https://work-life-b.co.jp/workinterval/
東大和市では、この「勤務間インターバル宣言」に賛同し、市職員の勤務の終業と始業の間に11時間以上の休息時間を確保することで、職員の健康保持はもとより、生産性の高い職場環境を目指します。
<実現に向けた取組み>
○プライベートの時間確保により、仕事への活力増進
○疲労を回復させて、翌日の集中力・生産性の向上へ
○健康の保持で、元気な職場に
3)「女性の再就職応援宣言」に関する取組み
日本は、世界経済フォーラムが発表する「The Global Gender Gap Report 2023」で男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数が146カ国中125位です。しかし、個別の指標を確認すると、日本の女性の「教育」と「健康」のランクは毎年トップクラスです。つまり日本は、「労働力が足りない」と嘆きながら、「世界中で最も教育されて健康な女性」を全く活用できていないという、きわめてもったいない状態にあることがわかります。これはすなわち、男女両方に対して、教育と健康に多大な先行投資しているにもかかわらず、女性人材に関してだけ、その投資を回収していないことにほかなりません。それどころか、いまや活躍の場を求めて海外に転出する女性も増え、投資した人材を海外に奪われている状況です。
現在日本には、育児などを機に仕事を辞めざるを得ず、就業していない期間(キャリアブレイク)があっても、社会に貢献したいと考えている意欲の高い女性たちが数多く存在しています。そのような人材が再び企業・組織のコアとなって活躍できる環境をつくることが、これからの人材不足を救い、価値観の多様性を生み出し、企業・組織のイノベーション創出につながります。
離職する女性たちの中には、結婚・出産だけでなく、パートナーの長時間労働や転勤、親の介護といった家族の事情や、子どもが保育園に入れないなどの理由で、本人にやる気があっても就業継続をあきらめなければいけない実状があります。また、介護離職する人のおよそ7割は女性(※1) です。こうした社会背景の中、経済界をあげて、働きたい女性の再就職を後押しすることで、誰もがそれぞれのフィールドで活躍する社会の実現をしていくために、女性の再チャレンジを応援することを組織のトップが宣言します。
東大和市は、この「女性の再就職応援宣言」に賛同し、結婚、出産、育児・子育て、介護などにより、仕事を辞めざるを得なかった方々の再就職を積極的に応援します。
<実現に向けた取組み>
○市職員の採用試験の見直し
○採用年齢の引上げ
○試験内容を人物重視に変更
▼【プレスリリース】
真の女性活躍を目指し、組織全体の働き方改革をベースに組織内での女性の再就職人材の活躍を目指して取り組む、経営者による「女性の再就職応援宣言」の募集を開始!
~既に東大和市、銚子丸、えびの電子工業、フクヤ建設、永田メディカル、東邦オート、信幸プロテック、ペンシル、医療法人社団 花咲 あすはな歯科医院、パナソニック コネクト株式会社など 11 組織が宣言~
https://work-life-b.co.jp/20231107_26644.html
▼「女性の再就職応援宣言」詳細・宣言方法はこちら
https://work-life-b.co.jp/womens_career.html
4)「女性活躍および勤務間インターバル制度に関する無料相談」に関する取組み
株式会社ワーク・ライフバランスでは、市内企業の女性活躍推進と勤務間インターバル制度をきっかけとした働き方改革を推し進めるため、株式会社ワーク・ライフバランスの「女性活躍および勤務間インターバル制度に関する無料相談」を、本社および支社・事業所等を置く事業者の皆様10社に無料で提供します。参加企業の募集は、2023年11月6日から開始し、以下より申込可能です。
▼東大和市無料相談 申込フォーム: https://e0f34ffa.form.kintoneapp.com/public/higashiyamato
■取材のご希望
報道関係者で、本件に関して取材をご希望の場合は、以下よりお申込みください。
<取材問い合わせ・お申込み>
株式会社ワーク・ライフバランス 広報担当 三山(みやま)
メールアドレス:media@work-life-b.com 携帯:070-2262-9043(三山)
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(※1)内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書 令和二年版」より、総務省「就業構造基本調査」
■株式会社ワーク・ライフバランスについて
2006年創業、以来17年以上にわたり企業の働き方改革により業績と従業員のモチベーションの双方を向上させることにこだわり、働き方改革コンサルティング事業を中心に展開。これまでに自治体・官公庁も含め企業3,000社以上を支援。残業30%削減に成功し、営業利益18%増加した企業や、残業81%削減し有給取得率4倍、利益率3倍になった企業など、長時間労働体質の企業への組織改革が強み。
会社名:株式会社ワーク・ライフバランス
代表者:代表取締役社長 小室 淑恵
サイト:https://work-life-b.co.jp/
創立年月:2006年7月
資本金:1,000万円
主な事業内容:
働き方改革コンサルティング事業・講演・研修事業
コンテンツビジネス事業・コンサルタント養成事業
働き方改革支援のためのITサービス開発・提供
「朝メールドットコム」「ワーク・ライフバランス組織診断」「介護と仕事の両立ナビ」
カードゲーム体験型研修「ライフ・スイッチ」
実績:3,000社以上(国土交通省、鹿島建設中部支店、住友生命保険相互会社、株式会社アイシン、内閣府、三重県、埼玉県教育委員会など)
・代表 小室 淑恵プロフィール
2014年9月より安倍内閣「産業競争力会議」民間議員を務め、働き方改革関連法案施行に向けて活動し、2019年の国会審議で答弁。2019年4月の施行に貢献。国政とビジネスサイドの両面から働き方改革を推進している。年間200回の講演依頼を受けながら、自身も残業ゼロ、二児の母として両立している。
<本件に関する報道関係者様からのお問合せ先> |
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【release】東大和市が自治体で初めてライフスイッチ研修を実施