東大和市様
自治体初!多様性をゲームで学ぶ、「ライフ・スイッチ研修」に東大和市が挑戦!
多様な市民ニーズに対応するために、全庁的に働き方改革を推進!
東大和市では、2023年5月に就任された和地市長のリーダーシップのもと、職員の働き方に関する改革へ積極的にチャレンジされています。2023年11月には記者会見を開かれ、「勤務間インターバル」と「女性の再就職応援」の二つの宣言を実施。その後、部課長を対象とした管理職向けのマネジメント研修を実施し、庁内に改革スタートの雰囲気を醸成したあとで、市長・副市長・教育長の三役から全部署の部長を集めた「働き方改革懇談会」を設置し、組織のトッププレイヤーによる働き方改革の議論をスタートさせました。
働き方改革に取り組んだ経緯や市長の想いは▼こちらの記事を参照してください。
様々な施策が進む中で、採用面においては、採用年齢上限の引き上げや採用試験の見直しを実施し、採用応募数が5倍になるなど、この採用難の時代に他組織よりも大きく一歩リードする形で成果を出されています。
ゲーム型研修ライフ・スイッチで「多様性」を体験的に学ぶ
職員の中に働き方改革への理解に温度差がある課題感があり、今回、ダイバーシティやアンコンシャスバイアス、チームビルディングが学べるゲーム型研修ライフ・スイッチを実施することで多様性を体験的に学び、どんな職員も高い生産性で働くことができる職場に向けた改革への理解を深めていきました。
ゲーム内では二人組でペアを組み、パートナーと相談しながらライフの時間の使い方を決定していきます。
ライフ・スイッチでは、普段とは異なる自分になりきりながら、企業の一員となって仕事をしたり、ライフでパートナーと過ごしながらより良い働き方とは何か?より良い人生とは何か?を考えました。
ゲーム型研修ライフ・スイッチ価値観のダイバーシティをゲームで体験するゲーム型研修です。
ご参加者様インタビュー-職員全員に受けてほしい、共通認識を持つことができる研修だったー
滝沢:研修ご参加いただいてありがとうございました。まずはご感想をお伺いできれば。
丑山:楽しかった、というのが率直な感想です。一番感じたのは時間が有限だということ。その時間の中で、やるべきことがあって、組織の目指すところがあって、ゲームの中ではあったが現実世界でもその通りだろうと思うと、どう過ごしていくかがとても大事だと感じました。
課税課 丑山大輝さん
大竹:今日の時間の制限だけでも難しかったけれど、現実世界のことを想像したら、そこへ経済力と時間が絡んできたらさらに大変とみんなで振り返っていました。
田所:私はキャリアを考えるキッカケになりました。これまでは、試験等の話が職場であっても聞くだけだったが、実際にはその背景にLIFEがあって、さらには思い通りいかないことも実感しているから、うまく折り合いをつけて仕事と自分のプライベートを充実させていくためにどうしていくか、考えていきたいと感じました。
春日:私も率直に面白かったです。ゲームという切り口だったので、みんなが目標に向かって、ワークの充実、ライフの充実、どちらもやっていくというのができたけれど、それを職場にどう持ち帰ったらいいか、難しさも同時に感じていました。また、職場のみんなで共通認識を持てていないと難しいとも思ったので、そのあたりも重要そうだと感じました。
滝沢:みなさん大変熱中されていましたね。これまでも研修の機会はあったかと思いますが、今日の研修と何か違いを感じる部分はありましたか?
丑山:単純に座ってやる研修とは違う研修で、自分の身に置き換えて考えられるところがとてもしっくりきて、やりながら自分だったらこうだなと考えながらできたので、自分の人生設計みたいなところに繋げられるのではないかと感じました。
教育総務課 田所大樹さん
田所:今までの研修は自己啓発という自分にフォーカスすることが多かったのですが、今回の研修は違って、周囲を知る、周囲とどうしていくかを考えるというものでした。その中で自分の人生がどう進んでいくかを考えられました。
滝沢:今日の体験を踏まえて、何をどんな風に現実世界へ取り入れていきたいと感じましたか?
大竹:働き方改革とは?を研修の最初と最後に考えました。目標や能力、状況の共有が大事だとわかったので、実際の職場でも、全体でこういった仕事があって、目標は何で、家庭状況はこうで、といった会話をしていきたいと思いました。
子育て支援課 大竹あさひさん
春日:互いを共有していくという部分、今日とても学びになりました。家庭では、仕事の共有をこれまであまりしてこなかったので、これからは共有していきたいと思いました。職場ではこれまでも家庭の話をしてきていたのに対し、家庭では仕事の話をしていなかったなという気づきにもつながりました。
滝沢:ライフスイッチ研修、どんな方に受けていただくと良さそうでしょうか?
丑山:私は社会人4年目で、自分の中でまだ人生設計しきれていないところがあります。今回この研修を受けて、仕事だけではないし、プライベートだけでもない、中には仕事が一番大事っていう方もいるかもしれないが、自身の中ではプライベートがあって仕事があってと両輪だという部分がとてもしっくりきたところでした。3-4年目、キャリアに悩む頃だと思うので、そのころに学べると、色々と考えられて良いだろうと感じました。
大竹:今日50代の役をやってみて、「こうすればよかった」という後悔がたくさんあったので、若い方が上の年代を体験するというのはとても大事だなと感じました。
田所:僕は職員全員に受けてほしいと思いました。上司がこうした価値観を知っていないと、若手が頑張ろうと思っても進まないですし、上司側が若手に伝えられていないこともたくさんあると思うので、お互いがお互いを知れたらもっと良いだろうと感じています。
総務課 春日亮兵さん
春日:私も全員が受けるといいと感じました。誰かひとりでも、「あいつはよく子どものことでよく休むな」と言っていたら周囲は言いづらくなるし、話すことが苦手で得意ではなくて家庭のことを上手に話せずヘルプを出せていない人もいると思います。みんなが受けられると多様な価値観を共有出来て、お互いに思いやりを持てるようになれて良いと思いました。
滝沢:共通の認識を互いに持っているということが、仕事のやりやすさにも繋がっていきますね。本日はありがとうございました。
事務局様インタビューー聞くだけの研修とは違う!他部署の方とチームになって競うことで自然とコミュニケーション増ー
滝沢:研修ご参加いただいてありがとうございました。事務局様として、研修風景ご覧いただきいかがでしたか?
赤間:ゲーム形式の研修を市役所の研修として実施することが初めてでした。ゲームには、勝つという分かりやすいゴールがあるので、皆さんがより真剣に取り組まれていたのが印象的でした。
滝沢:これまではどういった研修が多かったのでしょうか?
戸嶋:聞く形式の研修が多かった印象です。今回の研修では、色んな部署の方が参加されていて、普段お話ししたことのない方ともコミュニケーションをとるということも、今までにない形だったと思います。
中村:これまで受けた研修では、冒頭にアイスブレイクがあって参加者同士コミュニケーションをとることはあっても、今回のように全員が考えて、動いて、という形は経験がなく、ゲーム形式の研修は効果が高いと感じました。
実施前後の対象職員向けアンケート(10 段階評価)では、「ダイバーシティの推進に対する理解」が 4.8ポイントから 7.4 ポイントへ、「働き方改革への理解」が 3.8 ポイントから 6.5 ポイントへそれぞれ向上するなどの変化が生まれた。
中村:また、自身の意見を付箋に書いて、互いに貼り出して、という意見を出し合う手法でしたが、意見を共有するスピードがどんどん加速していて、短時間で共有できるようになっていったのもとても印象的でした。
総務部職員課 中村圭太朗さん
滝沢:私の方でも時間をはかっていましたが、後半になるにつれてどんどん短い時間で意見が出ていましたね。こうした研修を受けて、今後どのように活用されていきたいとお考えですか?
赤間:働き方改革の取組を推進するなかで、係長以下を対象とした研修は今回が初めてでした。働き方改革を進めていく上で全員の意識がある程度揃っていなく、ある一定の人だけが進めていてもなかなか難しいと思っているので、まずは周知をしていきたいと思っています。また、普段考えることのなかった、「ゴール設定を自分たちで決めていい」という意識や職員の数だけ多様な考え方や価値観があるといったことも、今後の研修など取り入れていきたいと感じました。
滝沢:今日の参加者以外にも広げていきたいということですね。
戸嶋:自分とは違う立場の方を想像できるというのは、働くうえで意識していく必要のあることですから、こうした研修は今後組織の中でとても重要な位置づけだと感じました。
総務部職員課 戸嶋実穂さん
滝沢:普段の職場の中でも重要ですよね。マイノリティの体験は、自身が体験しないと分からない価値観だとも言われていますが、それをゲーム型研修という形式の中で体験できるのが、皆さんに理解いただきやすい形でお届けできる研修になっています。
中村:働き方改革や新しいことを実施する際、上の方から研修を受けていくことが多いのですが、仕事と家庭の両方大事にしていこうという意識を普段研修の対象にならない層へ受けてもらえたのが良かったので、そうした展開がとても重要だと感じました。部署によって他部署とのかかわりがあるところとないところ極端なので、色々な部署の方が一堂に会して話せるのも良かったです。
滝沢:ゲームの中でパートナー役になった方がお知り合いだった方々と、初めましてという方といましたが、どちらも最終的には和んでいったように感じています。また、皆さんが非常に熱心に取り組んでくださいました。他の組織でも、なかなか最後まで下を向いたまま…ということもあるのですが、皆さん前のめりに受けてくださったのがとても印象的でした。心理的安全性など、学びを吸収しようという姿勢の方が多くて、私も嬉しかったです。どういった方々に受けていただくと良さそうでしようか?
赤間:今回は今までにないゲーム形式の研修だったので、興味のある人がたくさん集まったということもありますね。職員全体に受けてもらうことで、より効果がでるものだと思うので、働き方改革を自分事にしてもらうためにも、これまでの働き方改革の研修などに関われていない層へ受講いただきたいなと思っています。働き方改革を昨年11月からスタートさせましたが、関われている人とそうでない人で、熱量にかなり差が出てきたところが今の課題感です。その熱量の差をうめていくためにも、多くの方へ届けていきたいと感じました。
総務部職員課 赤間祐介さん
戸嶋:働き方改革なんて公務員には無理だと言っている人もいましたが、そういった方に受けてもらうと新しい風が入ってきて良いだろうと感じました。
滝沢:最初の付箋に「働き方改革=残業削減」と書いた方もいたが、それだけじゃない面についていろんな方と価値観を共有できるもの良いですよね。
中村:職場全体に広がってほしい、同じ情報を多くの方へ届けていきたいです。