ミサワホーム株式会社 堤内 真一 氏
1987年トヨタ自動車入社。海外部門、人事総務部門などを長く担当。2017年ミサワホームの執行役員に就任。2019年には取締役に就任し、管理部門および海外事業を統括する一方、働き方改革やシナジー推進等、ミサワホーム全体の総合改革を推進。現在は、海外事業全般、ウエルネス事業全般、管理全般、CS 全般担当。
※本ページ記載の内容は2025年3月31日現在のものです。
当社は、住宅メーカーとして創業し、現在は「“HOME”に満ちあふれた世界をデザインする」というパーパスのもと、国内の新築住宅以外にも、リフォーム・まちづくり・海外・介護など「住まい」に関する総合的事業を展開しております。ワーク・ライフバランスさんにお声掛けさせていただいたのは、2017年でした。当時は建設業全体も人手不足が叫ばれていましたが、当社も 2015年にグループ会社数社の統合があり、複数の制度混在や、社員の一体感希薄化、従業員サーベイ悪化、慢性的な長時間労働、離職率悪化など、まさに“混乱期”であり、全社での抜本的な意識改革や制度改革に取り組む必要がありました。
まずは経営層の意識を高めるため、2018年に役員研修またグループ幹部全員が参加する新春セミナーに小室さんに連続して講演いただき、働き方改革の重要性について参加者の意識を高めていただきました。小室さんの熱い視線、ハスキーでエネルギー溢れる声、怒涛のごとく繰り出されるロジカルな内容に幹部全員が圧倒され、思いを新たに改革の火が灯りました。その後、社内で「BR 働き方改革推進室」を設置し、老若男女50名の社員を様々な部署からの兼務で集め、期間限定での社内改善活動をスタート。様々な改革案が出され、役員の積極的な理解と承認も得て、ミサワの改革が進みました。またコンサルタントの堀江さん・高安さんには、当社の次期役員候補者に向けた研修に2年間伴走いただき、温かく厳しいご意見をいただきました。研修参加者は、全員が子会社社長や本社役員となり、それぞれのセクションを力強く牽引してくれています。
改革が進む中、労働時間や離職率、従業員エンゲージメントなどミサワが抱えていた問題も改善傾向となりました。社員の働き方が大きく変わったことで「ホワイト500」「えるぼし」などの外部認定もいただいております。私は、社員と会社との信頼関係を強化していくこと=社員の満足度を高めることが顧客満足につながり、さらに収益や生産性等の経営メリットになると確信しています。ワーク・ライフバランスさんとは、時代の先を見据えた、「本質的で革新的な取り組み」を今後も一緒に進めていきたいと強く願っております。