会津若松市様
人手不足、業務の属人化、負担増大、対話不足── 部署ごとの難題をひとつひとつ解決、今後の全庁展開に向けて!会津若松市
少子高齢化が進行する中、地方自治体でも人材不足が慢性化し、各職員の負担の増大や優秀な人材の確保などの課題が顕在化しつつあります。今回ご紹介する会津若松市は、令和2年度に弊社代表・小室淑恵の講演をきっかけに、職員の働き方を抜本的に変革するため、令和3年度から3課4チームのモデル部署での取り組みが スタートしました。
2021年度の取組成果
目次
事務局担当者に聞く〜働き方改革事務局:人事課 岡部真志さん〜
実践の苦労と工夫、取り組み前後の変化、そして今後の抱負
株式会社ワーク・ライフバランス(以下WLB):働き方改革に取り組む前はどんな課題がありましたか?
岡部真志さん(以下岡部):本市の最大の課題は、業務の属人化と職員にかかる負担の偏りです。実際にコンサルティングを導入した結果、幹部職員を中心に「働き方改革は急務である」という共通認識を強く持てたこと、そして、業務の属人化を排除して組織で仕事を進めるためには、対話による心理的安全性の確保が不可欠だと明確に理解できたことが、出発点として大きかったと思います。
現在のところ具体的な取り組み成果はモデル課に限られているので、それを全庁的な流れにつなげていくことが今後の課題です。
WLB:本事業を予算化する際に難しかった点は?
岡部:市としてかなりの予算をかける事業になりましたが、成果が見えにくい面があったため、「そこまでの予算をかける意味があるのか」といった懐疑的な意見もありました。それに対しては「職員がゆとりをもって働ける環境を整えることで、新しい発想が生まれ、市民に寄り添った行政サービスができる職場になる。最終的に市民のためになる」と、必要性・有効性を粘り強く説明し、庁内関係部署や議会にも 納得してもらいました。
WLB:「忙しい職員にモデル課として手を挙げてもらうのは難しいのでは」という懸念が大きい中、事務局担当者として丁寧に働きかけていただき、前向きに参画してもらうきっかけを作られました。実際のところ、当初はどんな想いでしたか?
岡部:働き方改革は「やらされ感」があるとうまく進まないので、どこまで本気になってもらえるかが大きな課題だと思っていました。準備の段階から何度も不安になりましたが、小室さんやコンサルタントの方を信じてやってみようと自分に言い聞かせていましたね。実際に着手してみると良い意味で裏切られたというか、どの職場も主体的に取り組んでもらうことができました。
WLB:初年度は何かと大変だったと思いますが、実際に取り組んでどんな感想を持たれましたか?
岡部:職員にとって、負担が増えることへの不安や不満はやはり大きいので、「必ず自分達にとって意味があることだから」と繰り返し説得してきました。その言葉が嘘にならないか、また職員が途中で嫌になってしまわないか、など常に不安を抱えていたというのが正直なところです。でもそこは、コンサルタントの方々が繰り返し職員一人ひとりのやっていることを「承認」してくださったので、モデルになった部署も私自身もやり切れたと思っています。
WLB:養成講座も受講くださっていますが、事務局として取り組みを進めていくうえで、どのような点が参考になっていますか?
岡部:具体的な進め方と一緒に、取り組み中に職場からよくある質問と回答を教えてもらった点がとても参考になっています。驚くぐらい同じような質問をもらったので。
WLB:モデル課での「カエル会議」への参加をはじめ、きめ細かなコミュニケーションを心がけておられると思いますが、どのような点を意識してサポートを?
岡部:わからない点をうやむやにせず、丁寧に説明しています。とくにキックオフ後は、欠席者が何をやるかイメージできなかったこともあり、できるだけ欠席者全員に説明するよう心がけました。カエル会議についてもできるだけ参加したい旨を伝えて、実際に参加もさせてもらいました。
初年度の働き方改革スケジュール
WLB:市長や副市長、担当部長と一体になって進めていく中で、工夫された点、難しかった点はありますか?
岡部:トップに対しては、機会あるごとに繰り返し説明したことで、理解してもらえるようになりました。市長をはじめとした市幹部が働き方改革の必要性をしっかりと理解していることが、モデル課の大きな支え、後押しになったと思います。
WLB:今後の抱負を教えてください。
岡部:市の働き方改革はまだまだ道半ばです。コンサルティングを受けながら、モデルの部署がやり切れたとしても、それを継続し、全庁的に広げることは簡単ではないと思っています。また、幹部層は必要性を感じていながらも、どこかで「他人事」という感覚も残っています。当事者になってもらうためにも、これからの取り組み方が重要です。
幹部層に本気になってもらい、市役所全体で働き方改革を進めていく雰囲気が醸成されるよう、これからさらに踏み込んでいきたいです。
公共施設管理課/契約検査課/農政課 チーム座談会
「無理だとあきらめずに取り組んでみたら、何かが必ず変わっていく」
【参加者】
- R3公共施設管理課 宮下昌史さん(以下、宮下)、平賀巨樹さん(以下、平賀)
- R3契約検査課 契約検査グループ 熊谷徳子さん(以下、熊谷)
- R3契約検査課 工事検査グループ 鈴木健さん(以下、鈴木)
- R3農政課 中島龍一さん(以下、中島)
- 人事課(働き方改革事務局)岡部真志さん(以下、岡部)
- 人株式会社ワーク・ライフバランスコンサルタント 風間正彦・二瓶美紀子(以下、WLB)
働き方改革のモデル部署に選ばれたときの本音とは?
WLB:最初は「何をやらされるんだろう」「面倒そうだな」と感じておられる雰囲気をわれわれもひしひしと感じていたんですが(笑)、モデル課に選ばれたときはどう思いましたか?
鈴木:総務部課なので断れないな、やるしかないんでしょ、と(笑)。何をやっていけばいいのかの前に、まずはそういう感覚でしたね。
中島:実は、農政課は「忙しいから無理です」と一回断ったんです。でも、事務局(人事課)から何度も声をかけられまして(笑)。
岡部:最後は課長と私で農政課に行って、「そこをなんとか!」とお願いしました。課長以上に向けて小室さんの講演を実施した後のアンケートを見ると、積極的な部署もあれば、必要性はわかるけどうちは無理というところもあって、そういうのも参考にしながら考えました。でも、「農政課はいけるんじゃないかな〜」と思っていたんです(笑)。
中島:「いや、無理だよね」とみんなやっぱり思っていて(笑)。日中はアポなしでの農家さんの来訪に時間を取られて、事務処理は残業してやるしかないんです。プラス働き方改革というのは・・・。農政課は残業が多いからこそ取り組むんだろうとは思いつつ、何年後かにはできるとしても、私たちは「今を生きている」わけで(笑)。難しいな、本当にやるの?というのが当初の気持ちでした。結局はやるしかないよね、と腹をくくったんですけど。
宮下:私は岡部さんから事前に打診があって、岡部さんが言うんなら断れないなぁと(笑)。課長にも「話が来るよ」と伝えていた感じです。
熊谷: 前の年度は「残業を減らそう」といった話を人事課から聞いて、「何かやらなきゃいけないんだろうな」という程度の認識しかなくて。取り組むことにとくに抵抗もなかったですが、ただ、うちの課はもともとそんなに残業が多いわけではないので、多い部署はどうするんだろう?やれるんだろうか?と率直に思いました。
若手からの積極的な発言から改善につながった「付箋ワーク」
WLB:2回目の定例会で「若い人がたくさん意見を出してくれる」と感慨深そうに話しておられましたね。
中島:普段はなかなか言いにくいと思いますが、カエル会議という場を設けて付箋を使えば、若手からも率直な意見がしっかり出てくるんだなと感心しました。普段、仕事をしていても担当が違うとなかなか話す機会がないので、若手にしてみたら「他の人の業務を理解したい」という思いがあるんです。
それで、みんながわかるような簡易なマニュアルを作ったり。今まで気づけなかったことも、若手の意見をきっかけに「確かにそうだよね」と共感して、改善につながりました。
宮下:効率化や職場環境など、技術職ならではの意見が出てきました。同じ設計の仕事をしているのに、一般的な設計事務所と比べると役所って環境面で劣っているんです。今回「パソコンが非常に使いにくい」などの課題が若手の発言で明確になり、それが環境改善にもつながっています。
やり方しだいで若い人の率直な意見が聞けることがわかって、われわれも「もっとしっかり聞かないと」という意識改革になりました。
鈴木:私はたまたま若い人がいない部署だったのですが、今回「若手がいたら違っていた部分もあっただろうな」と思いました。経験が長くなるとかえって気づかなくなることって、やっぱりありますからね。
取り組みを通じて「達成できたこと」「良かったこと」
WLB:さまざまな取り組みをする上で、多様な困難に直面されたと思いますが、それらを経て「やって良かった」と思うのはどんなことでしょう?
宮下:図面の電子化やディスプレイ設置など、自分の中で「こうしたほうがいい」と以前から思っていたことはいろいろあったんですが、今回、みんなも同様に考えていたとわかり、パッと改善できたのが非常に良かったです。「コミュニケーションもアップしていこうぜ!」という雰囲気にもなりました。
WLB:コミュニケーション向上の施策として、毎週ひとりにみんなから感謝のメッセージを伝える「サンキューフライデー」 も実施されましたね。
宮下:みんな半信半疑だったので、1人目は自分にしたんです。「みんな、オレで練習しよう」っていう(笑)。実際褒めてもらうと「あ、けっこう嬉しいもんだな」と。どういうところを褒めてもらうと嬉しいかっていうポイントがわかるので、「人を褒めるときも使えるな」と思いました。
平賀:一通り全員にやって、2周目以降はテーマを設定したんです。おもしろい漫画を教えてください、好きな映画は何ですか?とか。
岡部:そうすると、ある職員と自分は好きな映画が同じだってわかったりして。「オレもそれ好きなんだよ」と、こんなところでもコミュニケーションって取れるんだなと思いましたね。
平賀:コミュニケーションの下地ができていれば業務もスムーズに進みますね。
無理だと思っていたことにも着手してみると、何かが変わる
熊谷:公共施設管理課のみなさんにお礼を言いたいことがありまして。
昨年度までは公告による入札(透明性・公平性・競争性を確保するため、一定金額以上の工事については参加条件を示して応札者を募る競争入札を実施している)が1日18件とか集中する時期があって、残業しないと絶対に間に合わなかったんですが、今年度は1日12件を超えることがなく、開札日の残業も出ていません。
正直、その部分を変えるのは難しいだろうなと思いながらカエル会議で話したんですが、パッと変えてもらえた。まさかこの課題に一緒に取り組んでもらって、結果こうなるとは思っていませんでした。
WLB:開札の平準化を図るには、開札日を見える化することが第一歩と考えていながらも、公告予定一覧表を作って発注課に記入を依頼することは難しいのではないか、とかなり迷われていましたね。
熊谷:「また契約検査課は余計なことやってるよ」って言われるんじゃないかと不安で(笑)。
平賀:発注時期の平準化は以前からの課題で、やらなきゃと思いつつなかなか実現していなかったので、ちょうどいい機会でした。
熊谷:「公共施設管理課さんが働き方改革を一緒にやってきたからこそ実現した」という部分もあるのかなと思いますね。一覧表を作っても入力をし忘れるとか、入力自体に後ろ向きな部署もあるので。公共施設管理課から別の課に異動した人が、移った先でも入力をしてくれたりして、嬉しかったですね。波及効果があることを実感しました。
自分の部署だけでなく前後の流れを意識するのがポイント
平賀:普段の仕事では自分が所属している部署以外は状況が見えてこないので、ほかへの関心もいきにくいと思います。でも実際は初めから終わりまでつながっているので前後も意識しておかないといけないなと改めて思いました。
鈴木:うちの部署は最後の行程を担うので、改善するハードルは高いと感じてはいます。でも、まずは他部署にも状況を把握してもらって、「検査って大変なんだ」ということをわかってもらえたのはよかったと思います。困っていることをテーブルにあげたことで、今後少しずつでも改善していきたいですね。
「市民にアポを取ってもらう」という秀逸な施策
中島:農政課では、農家さんの訪問前に事前にアポイント(日時、内容)を取ってもらうと仕組みを作りました。 効率が良くなって、うちにも農家のみなさんにもプラスになっています。この施策のために窓口でデータを取って資料をまとめて、というのは実際とても大変でしたが、やって良かったなと感じています。
WLB:職員の時間を有効に使うことで、市民サービスの質も向上できたという秀逸な内容ですよね。ほかの自治体の方と話をしていても、会津若松市の「市民の方からアポイントを取ってもらう」という発想は非常に関心を惹くんです。
中島:そこにたどり着くまでには、納得してもらえるように農家さんには丁寧に説明をさせていただき、最初は少し手間がかかりました。でも、アポイントなしだと、対応時間に終わりがないのでつい長くなります。
「次の予約があるので」と切り替えてもらい、「次はいつなら空いています」という話にまで持っていけば、農家さんにとっても待ち時間もなく、私たちも前もって準備できるので、必要以上に時間をかけなくても深い話ができたりもします。
アポを取るしくみの良さは、市民課に異動してからなおさら実感しています。いつか市民課で実践できたら、課にとっても市民にとってもいいだろうなと思います。
また、若手職員が中心となって、休暇取得についての取り組みを行いました。休暇を取得することで、今まで以上に担当間の連携が図られたことや、心身ともにリフレッシュすることで、効率よく仕事ができるようになったこともよかったと思います。改めて若手職員の発想に感心しました。
上司をはじめ、グループリーダーや他の同僚の協力があり、自由に発想してそれを行動に移すことができたというのが、今回やり遂げることができた一番の要因ですね。
事務局担当者のやる気、関係性が、改革をさらに後押し
WLB:最終報告会でみなさんが一様に「岡部さん、ありがとうございました」と感謝されていたのが印象的でした。岡部さんのどんなサポートがとくに良かったのでしょうか?
中島:粘り強く交渉してくれましたし、こういう性格ですからみんなに好かれるというのもありますね。やっぱり最後は「岡部くんに頼まれたらもう・・・」っていうね(笑)。
鈴木:どんな悩みでもすぐに相談に乗ってくれるし、「今回はどうしても行けないけどいい?」という相談をしてもイヤな顔ひとつせず対応してもらって、負担感が軽減しましたね。岡部さんだったからできたのかなと思います。
熊谷:岡部さんの本気というか「絶対やるぞ」というのを感じましたので、私たちも「やるしかないですね」というモチベーションにつながりました。細かくフォローもしていただいて、今年度もお疲れ様です、という気持ちです(笑)。
宮下:何でも本音で話してもらったのが大きかったです。本当はこうなんだよね、というのをさらっと言ってくれるのでわれわれも話に乗りやすくて、楽しくできたなと。会議でも議事録を細かく残してもらい、スムーズでした。あとは、コロナ禍で勤務態勢どうする?とか、別の相談も絡めながら一緒に動けたので、助かりましたね。
WLB:「絶対にやるぞ」という決意が周囲から見て取れた岡部さん自身の胸の内はどうだったんでしょうか?
岡部:個人的にずっとやりたかったんです。人事課への異動を希望したのも「働き方改革をやりたい」という理由ですから。なので、すみません、半分以上私の個人的な思い入れです(笑)。でも私は信じているんですよ。残業なしで帰れれば、もっともっと楽しく仕事ができるんじゃないか、と。
中島:その熱い思いが伝わったから、こちらとしては「やるからにはその思いに応えなきゃ」という気持ちになりました。最初は断っていた農政課も最終的にはうまくいきましたからね。
WLB:事務局としての岡部さんが、モデル職場の状況を弊社に丁寧に伝えてくださったおかげで、次のアクションをどのように進めていくのが適切なのか、一緒に考えることができたことは大変有効だったと思います。
また、報告会などの節目には必ず幹部層へのアポイントを自ら取ってくださり、弊社と事務局が一体となって、現場から出てきた課題や、モデル職場の取組の進捗、今後の全庁展開について積極的に進言する機会を作ってくださったことも大きかったと思います。
岡部さんをはじめ人事課の皆様の取組への本気度が、市役所全体の改革を着実に一歩前へ進める原動力になっていたと感じますね。
今後の取り組みに活かしたいこと、来期以降に期待すること
WLB:今年2年目。今後も市役所全体に取り組みを広げていくのにどういった要素が必要だと思われますか?
中島:モデル課に選ばれたところは、まずできることからやってみてほしいです。やれ!と言われたって最初はイヤですよね、私たちだって断ったんですから(笑)。でもやってみて初めて気づくことは多いんです。やらないよりはやってみて、最後に「よかったな」と思えたらいいと思います。
宮下:年代によって捉え方や常識が違うことって多々ありますよね。たとえばほかの課に何かを頼みたいとき、まずは挨拶に行くのが普通だと思う世代もあれば、メール1本で十分だと思う世代もいる。そういったギャップを埋められるとスムーズに進むこともあるのかなと思います。
平賀:うちはもともとコミュニケーションが取れている部署だし、年間の仕事が事前に決まっているので、突発的に忙しくなることはありません。忙しいは忙しいんですが、時間があく時期もわかるので、その合間を縫って改革に取り組めました。技術系なので現実的かつ効率主義者が多く、ムダなことはやらない、効率的な方法をパパッと取り入れる、という点も良かったと思います。
公共施設管理課のカエル会議の様子
鈴木:私はつい最近まで、組合の執行委員をやっていたんですが、組合で要求するのは「人の数」なんです。
働き方改革に関わったことで「人数の問題だけじゃない」と実感しました。たとえば必要な部署にモニターを入れて効率化すれば作業時間が削減され、別の仕事に人を回せる。それだけでずいぶん違ってきますよね。組合の人と協力しあって改革をさらに進めていくという方向性も検討するとよいのではと思いました。
熊谷:管理監督職向けに研修をしていただきましたが、そういうのも大切だと思いました。「あそこの課で何かやってるらしい」としか思われていなかったのを、「市全体で生産性を上げる必要性があるんだ」とみんなに浸透させていくことが素地として必要だと思います。
来年度以降に取り組むみなさんは、普段から思っていることをこの機会に言ってみてほしいです。無理だと思い込まず、口に出してみることで、全部は変わらなくても何かは必ず変わるし、協力者も出てきます。
個人的には今育児中で、課の中でも一番休んでいると思います。子どもを生んでから十数年ずっとそうでした。この取り組みが進めば「私が休んでも大丈夫」と、後ろめたさがなくなってくるのかなと。みんなが休めるようになったら、誰でも休みやすいですよね。
コンサルタントから
会津若松市の1年目の取り組みのポイントは、モデル課のメンバーがそれぞれ自分たちの困っていることをテーブルにあげ、カエル会議で議論することで、周りの理解を得ながらその解決をはかれたことです。
「契約検査課が発注時期の集中で困っている」という声を上げたことで初めて、発注課はそのことに気づき、「公共工事の平準化」に協力して取り組む第一歩となりました。農政課さんは、自分たちの時間の使い方を見直す中で、アポなしでくる農家さんの来訪に時間を取られ、残業の原因になっていることに気づき、アポイントをお願いすることで短い時間で効率的に相談をお受けすることができるようになりました。
取組み1年目の各部署が「無理だと思っていたことにも着手してみると、何かが変わる」ことを証明してくれたことで、今後も働き方改革によって市役所の働きやすさが向上し、同時に市民サービスの質が高まっていくことが期待されます。