Case Study

岡山県教育委員会様

PTA・地域住民・教員が一緒になって改革を進める意義とは?
岡山県の取り組みに学ぶ、効果的な「学校の働き方改革」(2ページ目)

話が長すぎる職員室での終礼を改善させた「終礼黒板」と「タイマー」

続いて、岡山県浅口市立鴨方東小学校の取り組みを紹介します。

こちらの小学校では、職員室で実施する終礼が時間通りに終わらず、他の業務を圧迫していました。職業柄なのか、連絡事項を説明する時に丁寧に順序立てて話す教員が多く、要するにとても話が長かったのです。

そこで、①口頭で連絡したい場合、当日の朝までに「提案者名」「内容」「所要時間」を終礼用の黒板に記入、②口頭での連絡が必要ない連絡事項は「その他」の欄に記入、③教務主任と働き方改革担当教員で時間調整をしたうえで連絡順を決定する、というルールを設定しました。

そして、タイマーで計測して注意を促しながら、記入した所要時間内で大切なポイントだけを伝えることにしたのです。タイマーのおかげで時間を強く意識するようになり、事前に要点をまとめるだけでなく、実際に自分自身で時間を計りながら発表の練習をする教員も出てきて、プレゼン力の向上にもつながっているそうです。

そうして黒板とタイマーを用いる終礼に変えた結果、20分強かかっていた終礼が平均約5分で終わり、かつ伝えるべきことが確実に伝わるようになりました。同時に、各教員が時間を意識しながら仕事をする大きなきっかけにもなりました。


鴨方東小学校での取り組み。

PTA役員、地域住民、教員が合同で“カエル会議”を実施!

また、鴨方東小学校の取り組みで特筆すべきなのは、なんとPTA役員と地域住民と教員が合同で“カエル会議”を行ったことです。さまざまな視点から意見交換を行う中で、教員たちの意識や学校の常識を見直していくことができると考えたのです。

それと同時に、企画メンバーの中に保護者・地域の方が入ることで、ミーティングの途中でPTAや地域住民の意見を聞いたり了承を得たりすることができ、スピード感のある業務改善を行えるようにもなりました。

実際に、これまで約10回のミーティングの中で、50項目を超える改善の成果が出ています。

たとえば、PTAの行事・会議における教員の参加時間を短くすること、サマーキャンプ、地区懇談会、音楽朝会、草とり集会等を削減することで、教員が授業の質を高めるための時間を確保できるように決定しました。

もう一つ、非常に特徴的な改善点もありました。それは、従来3学期の授業で行っていた大規模な集会活動「とんど祭り」。これには、計画・準備などを含めてかなりの時間と労力がかかっていました。そのため、来年度からは教員ではなく、保護者や地域住民の有志の方々が中心となり教育課程外で土曜日に実施することになったのです。

これらは、PTA役員と地域住民と教員がカエル会議に同席して検討した大いなる成果と言えるでしょう。

こうして校長、教頭、働き方改革担当教員がリーダーシップを発揮しながらさまざまな角度から取り組みを実践した結果、2017年6月と比較して、同年11月の月間残業は28時間減少しました。

また、鴨方東小学校は、地域と連携した教育活動による成果で「2017(平成29)年度文部科学大臣優秀教職員表彰教職員組織の部」を受賞しました。

非常にすばらしい取り組み事例として、大いに参考にしていただきたいと思います。

また、関連する内容として「海外の事例や他省庁との連携を視野に入れた、新たな「部活動」の発想を提言」という提言もまとめましたので、ぜひご一読ください。


※こちらの事例は、弊社代表 小室淑恵の著書『働き方改革 生産性とモチベーションが上がる事例20社』からまとめ直したものです。

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担当コンサルタント

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