Case Study

東亜建設工業株式会社様

海洋土木を中心とした総合建設業を営む東亜建設工業は やりがいのある“仕事”と充実した“プライベート”の『BALANCE』に挑戦し、 2024 年までに時間外労働上限規制の遵守と全作業所の 4 週 8 休実現などを目指すための、新しい働き方を創り出そうとしています。

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海洋土木を中心とした総合建設業を営む東亜建設工業はやりがいのある“仕事”と充実した“プライベート”の『BALANCE』に挑戦し、2024年までに時間外労働上限規制の遵守と全作業所の4週8休実現などを目指すための、新しい働き方を創り出そうとしています。
2023年9月1日に行われた、働き方改革の中間成果発表会の様子を紹介します。

■働き方改革に取り組んだ経緯と流れ

東亜建設工業は、1908年創業。現在は海洋土木を中心とした総合建設業を営んでいます。その専門性の高さから顧客からの期待も大きく、その結果として業務量が過多な状態が発生していました。さらに、建設業界全体での人材不足もあいまって、長時間労働といった課題も重なっていました。

これらを解決するべく東亜建設工業では、現場業務のアウトソーシング化・DXの推進など取り組み、2022年4月からは、「働き方改革表彰」の新設・「働き方改革発表会」の開催・早川社長による全社員に向けた働き方改革メッセージの発信を促進しました。その結果、九州支店では2021年度に支店所属社員の時間外労働上限規制の達成率が96.4%に、支店内作業所の4週8休も達成率が93%になるなど、一定の成果を上げましたが、九州支店以外の国内12支店では依然として長時間労働が散見されました。

そこで、現場の働き方をマネジメントする管理職や従業員の働き方に対する意識をさらに高めるべく、2022年9月2日に当社取締役の浜田紗織による意識改革講演会および早川社長との公開対談を実施したところ、視聴した従業員からは「会社で何かを行う際に、現場から会社を変えていくという意識がなければ何も変わらないのだと実感しました。」「慢性的に睡眠不足なので、睡眠の大切さに改めて気づきました。」といった声や、「働き方改革の取り組みをしたい」など、寄せられた意見の約98%が働き方改革に対して前向きなものでした。

こうした反応を受け、2024年4月までに時間外労働上限規制の遵守と全作業所の4週8休を実現する体制を構築するという目標を達成するためには、より高度な専門家の支援を受けることが必要と判断し、2023年2月から2か月間、水門の移築工事を行う東京支店新砂水門作業所にて先行試行を実施、社内会議時間を半分にするべく、朝礼・夕礼の効率化等に取り組んだところ、「発言が活発にでるようになった」「自発的に行動するようになった」といった一定の変化が見られたため、2023年5月より、東北支店、東日本建築支店、横浜支店、西日本建築支店、中国支店の計5現場に、「建設業2024年問題働き方改革伴走プログラム」を導入することとなりました。

東亜建設工業は、本取組みを通じて、建設業全体の課題である長時間労働や人材不足といった課題のみならず、2024年4月から建設業でも時間外労働に対する罰則付きの上限規制が開始することへの対応を急ぐべく、良好事例を全社に水平展開することにより、2024年3月までに時間外労働上限規制を遵守する社内体制を構築することを目指しています。

本記事は2023年9月1日に行われた、働き方改革の中間成果発表会の様子です。2023年5月より各作業所で順次取組みを開始、3か月~6か月にわたり❝カエル会議❞に取り組んできました。カエル会議は働き方を変えていくための会議であり、自分たちのありたい姿を設定し、その未来に向かって課題となるものを洗い出し、アクションを決めて取り組んでいくところに最大のポイントがあります。本取組みの中間地点での活動報告について、各作業所の発表内容をダイジェストでご紹介します。

■西日本建築支店 FFR深江浜町作業所の取組み紹介

◎チーム目標と達成度

私たちはチーム目標を次のように設定しました。
仕事の悩みを相談したり、積極的なコミュニケーションをとることによって、意思疎通を図り全員が大略から詳細までの方針を理解する。
これらのコミュニケーションを通して、お互いにスキルアップや各個人が問題に立ち向かう能力を身につける。
よって、各個人に余裕が生まれ、他者のミスをカバーし合うようなチーム
達成度はキックオフ当初30%、現在は70%となっています。現在は各々のやるべきことを明確化し、報連相(報告・連絡・相談)を実施することで二度手間が減少しています。

◎課題と実施した主なアクション

カエル会議は、5月22日にスタートし、毎月1回の定例会議、週1回の現場会議を実施。司会、反応係、まとめ係、時間管理を毎回交代制にして行いました。中間報告会までに取り組んだ課題と実施した主なアクションは以下の6つです。

課題1……ミスをなくして二度手間をなくす。
→アクション……toDOリストの作成。

課題2……toDOリストに対して正直な報告がされていない。
→アクション……ミスによる二度手間が起きた際に、正の字をつけて報告する。

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課題3……調べ物を行う時間の減少。
→アクション……身の回りの整理整頓。

課題4……工程遅延による残業、早出の減少。
→アクション……若手社員による週間工程表の作成。

課題5……業者からの質問を減らしたい。
→アクション……業者への具体的な指示書の作成。

課題6……怒らないプロジェクトの実施。
→アクション……アンガーマネジメントの実施。

◎取組みの成果

①ミスをなくして二度手間をなくす……カエル会議前の二度手間の個数は1日平均30個でしたが、取組み後は1日平均10個に減少。二度手間が減ったことにより、内業に取り組む時間が1時間増加しました。

②toDOリストに対して正直な報告がされていない……ミスの内容と正の字の数を記載することで、自分のミスによる二度手間の数を把握。他人に迷惑かけていることを自覚し、責任感を持って行動することができました。

③調べものを行う時間の減少……身の回りの整理整頓を行うことで、日々の書類を探す動作が5分短縮。トータルで大幅な時間短縮につながりました。

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④工程遅延による残業、早出の減少……工程表を作成し、早期段階で作業員に周知。作業内容を明確にすることにより人数の確保を調整でき、残業早出の時間を削減できました。

⑤業者からの質問を減らしたい……指示書と指示書内容の写真を添付し、朝礼前に職人さんに渡しました。「資材の置き場が明確になり、作業途中に資材を取りに戻る時間がなくなった」「口頭での作業の説明ではなく、図面や写真を用いた作業指示書を作成することにより、職人さんのやり直しやミスがなくなった」「作業の進捗具合や修了確認を図面などで記録することで、同じ説明や会話、作業などがなくなった」「業者からの質問も大幅になくなった」といった成果が生まれました。

⑥怒らないプロジェクト……実施前は、上司に怒られることに怯えてメンバーがポジティブに仕事できていませんでしたが、実施後は仕事に関する疑問を質問しやすくなり、コミュニケーションの増加を感じました。また、ミスが発覚した際には起きた理由や過程を話し合い、その後の問題解決に関するアドバイスをすることで、成長につながっています。

◎最終報告会に向けたアクション

チームで以下の3つに取り組む予定です。

①スキルの把握およびスキルアップの実施……カエル会議で役職に応じた求められるスキルを議論し、今後のスキルアップのための行動を把握し、各々が目指すべきビジョンを明確化し、実現に向けて行動していきたいと思います。

②会社への要望等を議論し、要望する……若手社員に対しての工種別の管理項目教育の実施を求める意見が上がりました。会社に要望することで無駄な時間の削減が期待できるため、こういった要望を出していきたいと思います。

③報連相の100%実施……現状では「どうしたらいいですか」という指示待ちの聞き方になりがちなので、今後も継続して進めていくつもりです。

(質疑応答・感想)

質問:「怒らないプロジェクト」に興味を持ちました。どういう行動が効果につながったのでしょうか。

回答:アンガーマネージメントの本を読んで学び、感情的になってしまったときの回数を数えるなどを行いました。結果として、現場に笑顔が生まれるようになり、問題や失敗を報告してもらえるようになりました。

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●担当コンサルタント・工藤真由美のコメント

FFR深江浜町作業所では、若手のメンバーが「ミスによる二度手間をなくしたい」という自分の課題を勇気を持って話したことで、先輩たちが解決に向けてやる気を出すという瞬間を目の当たりにしました。

こういった瞬間を作るために大事なのは、ベテランが「あなたの課題はここだ」などと課題を一方的 に押しつけないことです。ベテランが「あなたはここを直しなさい」と指導しても、若手にはあまり響かないことがよくあります。自分で解決したいところをアドバイスしてあげることが大切です。

さらに、リーダー自身が本音を正直に語ったことで、チームの皆が本音をぶつけあえるカエル会議を進められたのではないかと思います。今後は時間を減らす取り組みから、スキルアップなど増やしたい時間を増やすことに力を入れられることを期待しています。

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■中国支店 秋月JV作業所の取組み紹介

◎ありたい姿・チーム目標と達成度

中国支店秋月JV作業所ありたい姿は、次の通りです。
①日々のコミュニケーションが活発であり、お互いの意見を伝えやすく、相談しやすいい雰囲気づくり。
②仕事量の偏りが大きくならないよう振り分けを適切に行い、個人では業務一つ一つに費やす時間の配分を考え、各々が最大のパフォーマンスを発揮していけるチーム。
達成度としては、キックオフ時は10%でしたが、現在は50%です。

チームの目標は、「新入社員の、現場で手持ち無沙汰な時間を早く減らす」であり、達成度はキックオフ時30%から現在は99%となっています。

◎4つのアクションを実施

中間報告会までに4つのアクションを実施しました。

課題1……部下の育成に時間をかけていない。
→アクション……数量計算書の作成、安全管理書類、測量の教育、写真整理など。
→成果……現場での協力会社との打ち合わせが理解できるようになった。立会の準備ができるようになった。

課題2 コミュニケーションの時間が少ない。
→アクション……席替え、週1回の打ち合わせ。
→成果……1週間先の作業内容がイメージできるようになった、雑談が増えた。

課題3 (ワーク・ライフバランスの)「ライフ」の時間、自己研鑽の時間が確保できない。
→アクション……月1回の有給確保。1日1人の定時退社。
→成果……今後の実施を図りたい。

課題4 DXを活用して時短に努めたい。
→アクション……Buildee、eYACHO、デキスパート、box、VRなどを活用。
→成果……工事データについては、NASからboxの移行が完了。協力会社にBuildeeを活用していただくことを目指す。

◎取組みの詳細

①新入社員の育成(測量)

現場配属当初と配属から1か月後を比較すると、据付時間が約2分半短縮され、現在では目標の3分に近づいています。据え付け時間短縮だけではなく、それをする目的を明確にして理解することで、測量の流れ全体がスムーズになりました。結果として、チーム内での業務時間配分が変わり、仕事の偏りを解消する方向に向かっています。据付時間に関しては、現在のところ月2.6時間削減されました。今後3分で据えられるようになれば、約6.7時間月の削減が見込まれます。

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②コミュニケーション量を増やす

以前は部屋が2つに分かれていましたが、席替えを実施。メンバー全員の席が近くなり、仕事以外の和やかな会話が増加し、作業所全体が明るくなりました。上司・先輩になんでもすぐ聞けるようになるになり、仕事の進みが倍以上になりました。さらに、先輩が仕事と育成を同時進行できるようになり、週で約15時間分の仕事を新人に任せられるようになりました。

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③DXの活用(Buildee)

講習会に参加して操作方法を取得したほか、協力会社を登録して安全書類の提出をBuildeeで行っていただきました。しかし、現段階では「Buildeeのタブレット使用ができていないため現場で閲覧できない」「安全書類の提出しか利用できていない」という状況です。今後は、他現場での活用状況の情報収集と安全書類以外の活用方法、Buildeeを「使用」するから「活用」していけるようにする予定です。

◎最終報告会に向けたアクション

①朝メールの有効活用ができていない……全員が半強制的に1か月やってみる。また、実績の内容を細かく入れていこうと考えています。
②劇的な残業時間の削減ができていない……月1回の有給取得と、毎日定時退社する人を1人決めて実行していく予定です。

上記を達成するために会社、他部署に協力してもらいたいことは、Buildeeの活用状況・方法の共有です。

(質疑応答・感想)

質問:席替えの効果について感想をお聞かせください。

回答:部屋が分かれていたときは、先輩に話を聞きに行く手間があり、一部の人としかコミュニケーションが取れない状況がありました。席替えにより、全員の距離が近くなり、何気ない会話に参加しやすくなったり、仕事の面でも意思疎通がしやすくなったりしたので、大きな成果につながっていると感じています。

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●担当コンサルタント・桜田陽子のコメント

新入社員が勇気を持って、「手持ちぶさたな時間がある」という意見を付箋に書いて出したことがきっかけとなり、重点課題として取組みに着手されました。「新入社員はそのうち仕事を覚えていく」と考えている方も多いと思いますが、上司や先輩社員が積極的に育成する必要性に気づいたことで、早い成長につながったと感じています。育成には時間がかかるというイメージがありますが、育成のあり方を明確に設計することで、未来の自分たちがラクになります。ぜひ他の作業所も参考にしていただきたいと思います。

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■東北支店 八戸港裏込作業所の取組み紹介

◎チーム目標と達成度

私たちのチームの目標は以下の通りです。
お互いの意見を言い合い、相談しやすく、相手を理解した行動ができ、適正な作業分担、分担業務、各自の責任が明確で相談しやすく、やる事に不安の無いよう気配りあるリーダーがいる環境を作る。全員が聞き手で話し手となり、協力しながらやる事に不安のなく、個人がステップアップしながら、個々の力を活かしながら明るく、にぎやかに、人を笑顔にすることを念頭に、安心できる場所となる職場を形成し、工事が終わっても集まり、楽しく飲めるチーム
キックオフ時の達成度は0%でしたが、現在は50%となっています。残りの50%は作業分担に関する効率化や、全員が聞き手で話し手となるよう努力する必要があると考えています。

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◎実施したアクション

目標に対して減らしたい時間を話し合い、そこで挙がった内容を課題として、カエル会議で具体的なアクションを考えて実行しました。カエル会議第1回では悩んでいる時間、第2回、第4回では必要な情報を探す時間、第3回では対応に要する時間について議論。各課題について4つの具体的なアクションをピックアップして実施しました。

実施した取り組みの一部をご紹介します。

①カエル会議の内容を明示

カエル会議の内容を事務所に掲示。離席等の時間でも内容を確認でき、議論内容を風化させることなく「何を話したか」「何をすべきか」を把握できるようになりました。また、来社された社外の方に、当社の働き方改革に関する考えや取組みについて知っていただく機会を設けることで、興味・関心を持っていただきました。

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②アプリの使用、iPadの活用

Buildee、eYACHO、boxなどについて、ICTコンシェルジュによる操作や活用方法の講習会、サポート窓口設置などを実施。講習会に参加した職員から、「わかりやすい」「窓口が一元化され、便利」との声がありました。また、協力会社にもiPadを貸与し、アプリを用いた安全会議、報告事項の伝達、図面や写真の共有をリアルタイムに実施することで「移動の手間がなくなった」「スマートフォンの小さい画面より見やすく操作しやすい」との声が上がりました。協力会社とともに働きやすい環境づくりという効果を得ることができました。

③フォルダ、メールの管理

日付管理によるフォルダ名管理、【 】による強調をルール化することで、探す時間を短縮しました。特にbox内の名前付けルールは、作業所メンバー以外の職員も閲覧する頻度が増え、「必要な情報を一目で探す」「検索しやすく」することで、業務効率化の効果もありました。

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④整理整頓

段ボールで50箱程度整理し、新たに1部屋分の空間を確保。レイアウトを変更するとともに、照明のLED化・外壁の再塗装、内装の更新を行うことで、綺麗な空間での業務による心理的安心感を得ることができました。必要な情報、探し物を探す時間が10分程度も生じていた状態から、ほぼ見つかるようになり、課題を解決することができました。

◎最終報告会に向けたアクション

現在、課題と感じていることは「アクションにより無駄な時間が減る一方、業務に真摯に向き合えば向き合うほど業務時間が増える」「時間とともに個人の役割、考えが変わる」の2つです。

チームで取り組み可能なアクションとして、「優先すべき業務は何かを議論する」「ブラッシュアップのための場作り、雰囲気作り」などを行う予定です。

上記達成のために会社・他部署に協力してもらいたいこととして、本支店の方々によるカエル会議、間接部門と現場合同でのカエル会議を実施し、意見交換、情報共有を行い、取り組みを皆に知っていだきたいと考えています。

(質疑応答・感想)

感想:人を笑顔にすることを念頭に取り組まれているのが素晴らしいと思いました。メンバーの写真からも、皆さんが楽しそうにされているのが伝わってきました。ぜひ事例を全国的に水平展開していただきたいと思います。 業務を深掘りしていくと、時間がかかっている部分が課題として見えてきます。カエル会議は無駄をそぎ落とすきっかけになるものであり、進めるにしたがって考え方が変化していく場になると感じました。

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●担当コンサルタント・村上健太のコメント

取り組みのポイントは2点あります。1点目は、繁忙期は思い切ってカエル会議をストップしたことです。繁忙期は目の前の仕事に集中し、再開日をきちんと決め、再開後は週1回の頻度でカエル会議を実施する予定を立てるなど、状況に応じて柔軟に進めたところが良かったと思います。

2点目は社内啓発を行おうとしている部分です。協力会社へのiPad付与、国交省に提出する資料に本活動を含めるなど、社外に発信しようというところが素晴らしい点だと思います。働き方改革は、最終的には他部署や社外にも協力を取り付けていく必要があり、そこも意識されているところがポイントです。また、ベテラン・若手の分け隔てなく、いつもワイワイにぎやかにカエル会議をしていて、私も元気をいただいています。このチームワークで、これからの取り組みを継続、発展することを期待しています。

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■東日本建築支店 MJR六番町作業所の取組み紹介

◎チームのありたい姿と目標

チームのありたい姿、3つほど決めました。
①声を出して会話をすることにより全体で情報共有を行い、個々の仕事量を把握することで「担当者」という概念にとらわれず相互がフォローできる関係性を築く。
達成率はキックオフ時20%、現在は71%です。
②年齢や役職に関係なく意見を言える雰囲気を作り、自然と率直な立案や報連相をすることで抜け目のない仕事を行う。
キックオフ時は10%でしたが、現在は80%です。
③仕事のON・OFFを的確に行い、私的コミュニケーションを取れる職場を目指し、チームとしての団結力を図る。
キックオフ時の達成度は10%、現在は90%です。

チームの目標は「スキルアップ」です。当初は増やしたい時間、減らしたい時間について取り組んでいましたが、明確な目標を立てたほうがよいと考え、若いメンバーがいることを踏まえ「スキルアップ」という目標を設定しました。

◎見えてきた課題とアクション

取組みを通じて見えてきた課題と実施したアクションは以下の通りです。

課題1……コミュニケーション不足。
→アクション……コロナ禍では個々で机で昼食をとっていましたが、皆で向き合って昼食をとるようにしました。業務の情報共有ができたほか、プライベートな話を通じて互いの性格や人柄を把握。声をかけやすい関係を築くことができました。

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課題2……担当を決めつけない
→アクション……各工種の主担当はいるものの、他職員にも情報を共有し、主担当以外に内容がわかりやすくしました。これによって、主担当が休みでも作業がスムーズにいくようになり、4週8休を目指しやすくなりました。

課題3……専門知識の取得
→アクション……隙間時間や電車通勤の際にYouTubeの動画等を視聴。効率的に専門的な知識を得られ、時短にもつながっています。

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課題4……CADのスキルアップ
→アクション……部下がCAD操作をしている様子を先輩の主任が見ながら、「こういう便利な機能がある」といったレクチャーを行いました。教えながら時短につながっています。

課題5……Excelのスキルアップ
→アクション……便利機能をレクチャーすることで、スキルアップを図っています。

課題6……ソフトの共有化
→アクション……個々で持っている写真ソフトを全員で共有し、誰でも整理ができるようにしました。1人が写真整理に時間を取られるのではなく、みんなで手分けして時短につなげています。

課題7……4週8休の徹底
→アクション……4週8休を必ずとることで「ライフ」の充実を図っています。

◎最終報告会に向けたアクション

①固定メンバーでの会議は、閉鎖された環境での話し合いとなるため、他グループとの交流会議が必要だと感じています。また、グループ会議の様子を視聴できたり、他グループへのアプローチができたりすればよいのではないかと思います。

②他チームの取組みを見て、新しい取組みを検討したいと思います。

③もう一度総合的に話し合い、ありたい姿の見直し・再確認を行いたいと思います。

(質疑応答・感想)

感想:大きな現場ではどうしても担当が明確に分かれ、縦割りの組織になりがちであり、隣の人が何をしているかわからない状況にもなり得ます。そんな中、忙しいときにお互いに補完し合う組織にすることによって、それぞれがスキルアップをして時短につなげたところは新しい取組みだと感じました。このまま続け、皆でスキルアップをして頑張っていただきたいと思います。

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質問:カエル会議をされて、1番現場が変わった部分、良かった点はどこでしょうか。

回答:1つの目標に向かっていろいろ話したことが1番よかったと思います。若い人たちからの意見が増え、話しやすい雰囲気もできて、いい方向に向かっていると感じています。

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●担当コンサルタント・大畑愼護のコメント

MJRの皆様はスキルアップの取組み方がユニークであり、若手自身が1か月先の工期をイメージして、その工期の中で自分はどう関わるのか、自分が持っているスキルは何か、足りないスキルは何かを認識し、「あれを学びたい」「これを学びたい」ということを付箋でどんどん出していました。

付箋で出したスキルアップ内容について、周りの人たちは「こんなことも必要だと思うよ」「このスキルを身につけるんだったら私と一緒にこれをやろうよ」といったサポートや軌道修正のアドバイスをしていました。次席が「これまでいろいろな作業所を見てきたけれども、こんなに成長に意欲的な若手メンバーに会ったのは初めてだ」と話していたのが印象的でした。もちろん若手の社員にもともと意欲があったと思いますが、それをカエル会議で引き出せたということではないかと思います。

どの作業所も優秀な社員がいらっしゃると思いますので、マネージメント手法の転換が1つのキーワードになると思います。これまでのマネージャーは長年の成功体験をもとにマネージメントをされてきました。この「背中を見て学ぶ手法」から「若手の意見を聞いて引き出し、ときには教える」という手法に変えることが重要です。今回、MJRの皆さんが体現したマネージメントは、これから東亜建設工業での新しいマネージメントモデルのなるのではないかと思います。後半の取組みも大いに期待しております。

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■横浜支店 新本牧中仕切作業所の取組み紹介

◎現場紹介

新本牧中仕切作業所の現場は、横浜新本牧地区の中仕切堤約350mを築造するもので、主な工事は海上の地盤改良や杭打ち工事です。当作業所は中堅社員がいなく、若手社員が多いことが特徴です。若手とベテランが一体となって、互いにフォローし合える職場環境を目指しています。カエル会議では、若手社員から積極的に意見が言える環境を作るため、新入社員をリーダーに任命しました。

カエル会議は7月21日にスタートし、定例会2回、JV職員を含めた打ち合わせを1回行いました。各自が意見を出し合いながら、活発な議論を行っています。

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◎チーム目標

チームの目標として、私たちの作業所の目指すチーム像は大きく分けて3つあります。
①困ったときに聞きたいタイミングで質問し、意見を積極的に述べることができる、長所・短所をフォローしあえるチームであること。
②役割分担を明確にし、ワンランク上の仕事を行うことで、知識の吸収と技術力の底上げができること。
③明るくて話しやすく、メリハリがあり、お互いの好きなことを尊重できる、周りから行きたいと思われる作業所を作ること。
キックオフ時の達成度は0%、現在は34%となっています。

◎見えてきた課題と実施したアクション

課題1……早出残業があるため、現場での拘束時間が長くなっていました。現場は海上工事のため交通船で作業船へ向かい、船上で朝礼を行います。作業終了後作業所に戻るのは18時頃となり、その後に内業作業をするとなると、1日あたり3時間程度の残業となります。
→アクション……早番と遅番に分かれて週ごとにローテーションするシフト制を導入。早番の担当者は7時〜17時、遅番の担当者は8時〜18時を基本の出社時間としました。結果として、早番担当者は午前は現場、午後は内業とし、遅番担当者は午前は内業、午後は現場という配置になりました。シフト制導入により、1日あたり1時間、週5時間の効率化が見込まれています。また、午前、午後どちらかは内業時間をしっかり確保できることで、集中して内業作業に取り組めるようになったという意見もありました。

課題2……シフト制にしても、目標残業時間を超える可能性があるという意見が上がりました。「目標残業時間を数時間だけ超えてしまったが、気づいたときには調整が不可能になってしまった」「フレックス制度自体は知っているが使用する機会が少なかった」などの意見が挙げられました。
→アクション……週ごとに残業目標と実績を管理し、仕事内容の見直しや時間配分などを考えて行動することで、自らの残業時間の意識付けを行いました。また、上司から若手へのフレックスタイム制度の利用促進を行い、若手も気兼ねなく制度を利用できています。

課題3……シフト制を導入することで、夕礼に参加できない担当者が出てくるという課題がありました。夕礼は毎日18時頃から開始しており、早番担当者は7時から17時の出社時間のため、夕礼の時間には不在になる可能性がありました。それにより、情報共有に不安を持つ若手社員も出てきました。
→アクション……夕礼から昼礼に変更し、かつオンラインで打ち合わせを行い、情報共有も過不足なく行いました。結果として、夕方からの就労時間の削減につながり、週5時間の効率化が見込まれました。

◎最終報告会に向けたアクション

以下に、最終報告会に向けた課題とアクションをご紹介します。

①現場管理をシフト制にすることで、若手技術者の経験不足、技術力低下につながるのではないかという懸念があります。対策としては、シフト制にこだわることなく、臨機応変に現場管理を行い、ベテランによるフォローをしていくことで改善できると考えています。
②シフト制の導入は職員の多い現場だからこそ可能であり、小規模の現場では不可能ではないかという懸念があります。これについては、支店や工事事務所からのフォローをしていただく必要があります。
③システムのサポート環境の改善が必要であるとの声があり、今後改善に取り組んでいきます。

東亜建設工業株式会社様事例20

上記達成のために会社や他部署に協力してもらいたいことは、支店や工事事務所からのフォローをしていただくことです。また、組織の中心的役割であるベテランが率先して取り組んでいかないことには、改革は進んでいきません。働き方の多様化をベテランに理解していただくために、取組みの水平展開を行い、今回挙げたような事例が一般化されることを期待しています。

(質疑応答・感想)

質問:オンラインの昼礼について詳しくお聞かせください。

回答:主に作業船での施工となり、作業が終了してから全員が船から陸に上がって夕礼を行っていましたが、その場合は早番の方が18時以降の夕礼に参加できないという問題がありました。そこで昼礼に変更し、全員が参加できるようオンライン会議に変更しました。作業船からもオンラインで参加可能となったほか、作業内容の再確認を行うことで午後の作業がスムーズになる効果がありました。

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●担当コンサルタント・工藤真由美のコメント

7月下旬から1か月強の短い期間で、たくさんの取組みを進めていただきました。現場での「それはいいね」というポジティブな反応をきっかけに取組みが進むケースが多かったと思います。現場を最小人数にするという難しいテーマを掲げられていましたが、「まずやってみよう」というスタンスで取り組まれたことで、たくさんアクションが進んだと思います。

横浜から見習いたいところは、自分たちの取組みをオープンにして、工事に関わる方、作業所に視察等に来られた皆さんに知ってもらうという姿勢です。JVの方たちも含めて、カエル会議を行い効率化を一緒に考えていきたいと考え、積極的に周りを巻き込んでいらっしゃいます。

東亜建設工業株式会社様事例22

■東京支店 新砂水門作業所の取組み紹介

◎チーム目標と達成度

当作業所のカエル会議は2月から開始し、8月までに20回実施しました。チームの目標は以下のように設定しました。

明るい挨拶と声掛けから始まり、業務内外、公私問わず活発に話し合や意見がいえる職場環境を創る。
チームメンバーが互いに情報共有し、時短を目標としたチェックやアドバイス(教育)、新しい働き方やツール活用を実践する事で業務に余裕時間を生み、定期的に飲み二ケーションが行えるチーム

キックオフ時の達成度は20%程度でしたが、現在は80%まで、おおむね達成できています。

東亜建設工業株式会社様事例23

◎実施したアクション

アクションはこれまでに32項目を実践しました。その中から6項目をご紹介します。

①社内会議・打ち合わせの時間短縮を目的として、朝礼と昼の打ち合わせに参加する職員を2名としました。これまでは全員が参加していましたが、ベテラン社員と安全当番の組み合わせにすることで、1人1月あたり5時間削減できました。

②職員の夕礼実施方法を見直しました。以前は、職員全員が揃ってから会議テーブルに座り、20分ぐらいかかっていました。これを毎日17時開始に改め、自席で立った状態で行ったほか、欠席者には録音で周知しています。結果として夕礼時間は半分程度となり、1か月あたり3.3時間削減できています。開始時間を決めたことで、各自の予定が立てやすくなりました。

東亜建設工業株式会社様事例24

③現場業務の改善を図り、時短を目指す取り組みとして、各自の業務予定、行動予定を作成し、OneDriveで共有しています。これまでは、行動予定表を各自で記入・発表していましたが、個人業務の詳細を記入し、誰がどのくらいの業務を抱えているのかをわかるようにしました。また、1日のタイムスケジュール表を作成し、現場に出る時間、内業する時間を決めるようにしています。これにより、現場担当者が現場に出る時間は1か月あたり20時間削減できています。また、朝メールのコメント機能を活用することで職員間のコミュニケーション向上につながり、若手からベテランまで何でも言いやすい雰囲気ができています。

④各自の業務が忙しく、会話が少ない、相談がしづらいという課題に対して、毎月1回、自由なテーマで1on1の対話を実施しています。これにより、各自の課題、確認したいことが明確になり、新たな取り組みや改善のヒントにつながっています。 また、日々のコミュニケーション時間を増やす目的として、お菓子を食べながらのフリートークタイム(通称:もぐもぐタイム)を実施。声かけしやすくなったという意見が出ています。

⑤情報共有にかかる時間削減として、Directというコミュニケーションアプリを導入しました。これにより、現場の安全指示は即改善できるようになり、時短のみならず安全対策にも役立っています。

⑥情報共有にかかる時間の削減として、改善したいこと、やりたいことを忘れないうちに共有するため、「御意見版」を掲示。いつでも付箋で意見を出せるようにしています。各自思いついたアイデアをカエル会議を待たずに発信するようになりました。

東亜建設工業株式会社様事例25

◎最終報告会に向けたアクション

①今までも情報共有の仕方を課題としていましたが、なかなか改善できていません。boxの導入を検討していますが、使い方を勉強する時間がないこと、基本データの移行に時間がかかることから進んでいません。今後は、支店のサポートをお願いしながら進めていきたいと考えています。

②チーム目標の見直しです。現在の目標はおおむね達成できましたが、当初とメンバーが変わってきていることから、初心に返り、新たな視点でカエル会議に取り組みたいと考えています。

(質疑応答)

質問:途中から2人のメンバーが加わりましたが、2人はすんなりチームに入ることができたのでしょうか。

回答:最初の会議に参加していただく前に、今までの取組みについて説明を行い、その後すぐ実践に入りました。繰り返し行っていく中で、交代で司会進行係などを経験しながら自ら意見を出せるようになっています。

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●担当コンサルタント・工藤真由美のコメント

私たちのコンサルティングが終了した後、半年間たっても引き続き継続してくださっていて、完全に自走されている。皆さんが作業所の中で和気あいあいと楽しみながら意見を出していたのが印象的でした。自分が発信したアイデアが実現していく過程を楽しむことが、継続のポイントではないでしょうか。

会議の時間を1日5分減らすといった、地道な積み重ねをきちんと行うことで月3.3時間の削減をするなど、チーム全体で考えると大きな成果だと思います。こういった取組みを続けられたのは、改善活動も業務の一環だと捉えて業務の中に組み込まれたからではないかと思います。今後の取り組みも応援しております。

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■全体の振り返り

──株式会社ワーク・ライフバランス コンサルタント 桜田陽子

6作業所のこれまでの取組みに伴走させていただき、各チームに共通する良かった点、皆さんへの期待をお伝えしたいと思います。

各チームに共通する良かった点は3つあります。
1つ目が、チームで決めたことをしっかり実施して、行動力があるということです。カエル会議を継続して実施していること、決まった宿題をしっかり実行されていることは御社の特徴だと思います。忙しい中で会議の時間や実行する時間を確保するタイムマネージメント力の高さを感じています。

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2つ目に、カエル会議を活用して、心理的安全性が高く、フラットに意見を出せるようになってきていると思います。経営学や社会心理学の研究では、順番に発言させるブレストは効率が悪いと言われています。なぜなら、人は発言するときに空気を読むため、最初に発言した人の意見や上位職の意見にどうしても影響されてしまうからです。各々が1人1人意見を出したほうが良い話し合いになるということです。

カエル会議では付箋を使って1人1人意見を書いて出していきますので、他人の意見に左右されなくなります。空気を読まないことで、斬新なアイデアが出てきます。また、部下が上司の正解探しをしなくなります。

そして3つ目は、社外も巻き込み始めているということです。JVの方をカエル会議のチームに招き入れたり、活動の旗を作って社外にアピールしたり、国交省へ提出する資料にこの活動を工夫として入れていく計画があるというご発表がありました。他企業では 2期目、3期目にこの動きが出てきますが、御社の場合は1期目から出てきているのが素晴らしいです。常に協力会社、派遣先と一緒に仕事を進めている御社ならではだと感じています。

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私たちから皆様への期待が2点あります。
1つ目は、各モデルの作業所から寄せられたリクエストについて、どの部署や会議体で持ち帰るのかを決め、流してしまわず、ぜひ検討を進めていただきたいと思います。
2つ目は、今日発表いただいた取組みの中から、すぐできることを試して取り入れていただきたいと思います。「学ぶ」という言葉の語源は「真似る」であるという説があります。いいものを真似ていけば、取り組みが加速していきます。

東亜建設工業では、前例にとらわれず、新しい働き方に皆さんがチャレンジされていると思います。昨年の8月、早川社長の働き方改革のメッセージにあった「何かを少し変えてみる意識を持つことが大切。昨日よりも今日。先週より今週。先月より今月。小さな成果の積み重ねが大切であると考えている」というお話が印象に残っています。そのメッセージの言葉どおり、少しずつ皆さんは新しい働き方に生まれ変わっていると思います。モデル作業所を後半戦もしっかりサポートさせていただき、一緒に働き方を変えていきたいと思っております。

──東亜建設工業株式会社 代表取締役社長 早川 毅様

今日は、いろいろな話が胸に刺さったというのが正直な感想です。社内での働き方の取り組みやカエル会議の成果を聞いて、若い人たちがボトムアップで取り組んでくれているのを感じました。

カエル会議では、1つの現場、1つの組織が家族のような形を目指そうとしているのが非常によいと感じました。例えば、隣の人がやっている仕事を理解しようとするなど、まさしく家族のような感じで接していく。そうすると助け合いができるので、何かあったときにもうまく対応できるというのが2つ目の気づきでした。さらに、あるべき姿を決めて、それに対してDXのツールなどを取り入れながら1つひとつ近づいていくというのも非常にいい気づきになりました。

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現場ではトラブルが起きると工程が厳しくなり、残業につながり、余裕がなくなって再び事故が起きるということがあります。トラブルなく1つの現場をやりきるためには、組織として協力し合える体制を作る必要があります。それは本社にいる人間の責任ですので、改善できるところは早めに対応したいと改めて感じました。皆さんにも、何かあればどんどん相談してほしいと思います。

──東亜建設工業株式会社 建築本部働き方改革推進責任者 福地康幸様

本日発表された方、チームスタッフの皆様、事務局の皆様、大変お疲れ様でした。いよいよ来年度から時間外の上限規制が施行されることになります。働き方改革は、待ったなしの法規制からスタートした感がありますが、時間外の上限規制を皆さんに押し付けるというようなことでは歪みが出てくると考えています。

働き方改革は、業務プロセスの中で、慣習にとらわれずに何か変えていこうとする改革です。カエル会議について、私は当初「早く帰る」という意味だけだと思っていましたが、実際に会議に出席するようになり、「チームのみんなが幸せになるためには何を変えたらいいんだろう」ということを心理的安全性が担保された場で議論する会議、つまり「変える」会議であることを実感しました。

今日の発表ではさまざまなお話がありましたが、実はいろいろな現場、いろいろな場所で工夫がされていると実感しています。4月から安全パトロールなどで月に2、3回ぐらい現場に行き、ヒアリングもしていますが、そこでもいろいろな工夫を見聞きしています。例えば、ある事務所では入った瞬間に雰囲気の良さを感じました。会議テーブルや職員さんの机、棚、天板がすべて明るい木調で、その上に観葉植物が載っているなど、それだけで心が和み、コミュニケーションが活発になりそうな雰囲気がありました。

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また、ある現場のコンテナのトイレは、オフィス空間のトイレのようになっていて、気持ちのリセットができる空間だと感じました。ほかには毎日、予定残業時間を入れるといった工夫をしている現場もあります。

こういった工夫はすでにたくさん行われていて、コミュニケーションが増えたり気持ちのリセットができたりする効果が確かにあると思います。ぜひ、ちょっとしたことで構いませんので、来年の発表会に向けていろいろな工夫・アイデアを応募してほしいと思います。この場で情報共有することで、発表会がより活性化しますので、皆様ご協力のほどよろしくお願いします。

最後になりますが、本日はご講演いただき、いつもご指導いただいておりますワーク・ライフバランスさんに感謝するとともに、今後とも的確なご指導をお願いしたいと思います。皆様には、さらなるアイデア、工夫、行動力を期待し、その先にある皆さんの幸福度の向上を祈念して、閉会の挨拶とさせていただきます。

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担当コンサルタント
浜田 紗織
桜田 陽子
工藤 真由美
大畑 愼護
田村 優実

 

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