Case Study

株式会社オーテック様

慣習やルールにとらわれず、新たな働き方に挑戦!

株式会社オーテック様トップ

空調自動制御システムと管工機材専門商社の株式会社オーテック様は、2017年から働き方改革委員会を立ち上げ、働き方改革の意識醸成に着手。2022年からは弊社の働き方改革コンサルティングを導入するとともに、CC(Challenge to Change)プロジェクトを立ち上げ、心理的安全性の担保と新しい働き方への挑戦に取り組んできました。現在プロジェクトは2期目を終え、プロジェクトの輪が社内に広がりつつあります。2期目のプロジェクトで事務局を務めた片岡裕幸さんと深井理絵さん、本社総務統括部で取り組まれたチームのリーダー小山田忠央さん、中部支店で取り組まれたリーダーの白石肇さん、中部支店支店長の相沢敏宏さんと事務局の高井渉太さんにお話を伺いました。

事務局 片岡裕幸様 深井理絵様

インタビュアー:株式会社ワーク・ライフバランス 滝沢雄太

◎カエル会議に参加するとき意識していたこと

WLB滝沢:今期はCCプロジェクト2期目ということで、1期目からの進化や工夫についてお聞きできればと思います。まず2期目をスタートするにあたって、どのようなことを考えられたのでしょうか。

片岡様(以下、片岡):2期目はトライアルチームが増えることになり、1期目と同じようなフォローをするために、事務局のメンバーを増やす必要があると考えました。そこで私たちが人選を行い、本人を直接スカウトする形で5名から9名に増員しました。特に地方のフォローがおろそかにならないように、担当エリアを分けて取り組みをスタートしました。

WLB滝沢:どのような形でトライアルチームをサポートされたのでしょうか。

片岡:基本的にすべてのカエル会議に入ったのですが、事務局としては、オンラインではなく、現地のカエル会議に極力参加することを意識しました。現地に1人加わった上で、もう1人がオンラインで入るケースが多かったと思います。

オンラインの場合、音が拾いにくいという技術的な問題もありますが、こちらの気持ちが入らなかったり、現場の温度感が伝わってこなかったりすることがあります。「ここで口を挟んだほうがいいのかな」などと躊躇している間に話が進んでしまうこともあるので、やはり現場に行く必要があると痛感しました。

深井様(以下、深井):私もオンラインで参加したときに、やはり話の内容がつかみにくいというのを感じました。現地の会議に参加したときに、女性社員と話ができたり、支店の他部署の人とも交流できたりしたので、現地に行くメリットは大きいと思いました。

WLB滝沢:カエル会議に入ったときには、どのようなことを意識しましたか。

片岡:会議ではどうしても発言力のある人に引っ張られてしまったり、小さな話にこだわってしまったりすることがあります。そこで第三者の立場から冷静に話を戻すようにしていました。事務局側が「それってこうじゃないですか?」と差し挟むことで、皆に気づいてもらう。全面的に介入するというより、つまずいたときに入って方向転換をするという感じです。

◎各チームが自走できるようにサポート

WLB滝沢:カエル会議ではファシリテーションや議事録作成などのサポートも手厚くされていましたね。

深井:途中から手放して、各チームで自走できるように促しました。今は基本的に各チームとも問題なく対応できています。ファシリテーションや議事録以外でも、日程を決めたり参加者を集めたりするのにリーダーが苦労していたので、役割をメンバー間でローテーションしながら分担していけるようにアドバイスしました。

WLB滝沢:事務局のメンバー間では、どのようにコミュニケーションや情報共有を行っていましたか。

片岡:全員で集まる機会を作るのは難しかったのですが、常に3〜4人ぐらいでは情報共有を行うようにしていました。

深井:Teamsのグループチャットで「こういうことがありました」とコメントのやり取りをしたほか、雑談の中で状況を報告する機会がありました。あとはカエル会議の議事録を確認することで状況を把握していました。お互いに、ちょっとした変化や嬉しく感じたことを共有しながらモチベーションを高め合っていました。

株式会社オーテック様事例2

◎事務局の苦労とモチベーション

WLB滝沢:御社では事務局のメンバーが通常業務やその他の業務と兼任する形で取り組まれていました。時間のやりくりなどに難しさがあったと思いますが、いかがでしょうか。

深井:上司の理解や所属部署のフォローも得ることができ、ありがたかったのですが、やはり両立が大変だったのは事実です。とにかく事務局の予定を入れて、後の仕事をなんとかするという繰り返しでした。

片岡:この問題に関しては、思い切ってサポートの仕方を変えるなどの転換を行わないと、解決が難しいと感じています。ただ、事務局の力を借りずに自走できるチームも増えてきたので、その点は明るい材料ですね。

WLB滝沢:今までの活動を振り返って、どんなところがやりがいやモチベーションにつながっていたとお感じですか。

片岡:やはり、カエル会議をしているチームは会話が増えるなど、明らかに雰囲気が変わっています。私たちが気づくだけではなく、同じ支店の他部署の人からも「変わった」という声が上がっています。そういう反応を聞くと、自分たちがやった意味があったなと感じます。ほかには、カエル会議をするので事務局の人に来てほしいと言われると、早く自走してほしいと思う反面、頼られているという実感があります。

ただ、個人的な話をすると、組織の中の古い考え方を変えなければという危機感が活動の原動力になっていたと思います。そのために会社の中に「変わろう」というムードを作っていきたいと考えていました。世の中がどんどん先に進んでいく中で、このままでは会社が取り残されるのではないかという不安や危機感のほうが大きかったんです。

株式会社オーテック様事例3

◎これから力を入れたいこと

WLB滝沢:今後の取り組みについて、どのようにお考えでしょうか。

深井:一昨年ぐらいから社内周知に力を入れています。そもそも力を入れるようになったきっかけは、社長からインナーブランディングのセミナーを受講してみないかと言われたことがきっかけで、その重要性を理解したことと、上司からもそれを後押しする発言があったことです。そこで、イントラの掲示板を通じて、積極的な発信を行っています。ワーク・ライフバランスに関することはもちろん、サステナビリティ関連も含め、活発に発信を行っている状況です。

WLB滝沢:どのような反応がありますか。

深井:社内では「あれ見たよ」と声をかけてもらう機会が増えました。中間共有会の内容についても、集合写真や各チームの資料も添付して、全社員が確認できるようにしたところ、それを見て「うちでもやってみたい」という反応がありました。社内には、まだ何をやっているのか知らないという人も多いので、積極的に発信していきたいと思います。

片岡:1期目を経験した人の力も借りながら、徐々に支店の中で横展開を試みようとする動きが出てきています。事務局としても、それをフォローしていきたいと考えています。隣の部署がカエル会議をやって関係が良くなり、楽しそうに仕事をしている姿を見れば、「私たちもやってみたい」と思う人が増えるはずです。そこで背中を後押ししていければ、もっと広がっていくと思います。

株式会社オーテック様事例4

◎今後の抱負

WLB滝沢:最後に、今後に向けての抱負をお願いします。

深井:事務局として、さらに社内外へ発信していき、CC Projectを浸透させていきたいと思います。発信・共有することで活動状況を知り、他の支店や部署に良い影響が起きたらいいなと思います。

片岡:これまでの取り組みの中で「働き方の選択肢を増やしてほしい」という従業員の要望が上がってきたと思います。今まで通り出勤するのもいいし、テレワークや在宅勤務を選ぶこともできる。このように選択肢が増えれば、働きやすい環境ができ、若い人が「この会社で働き続けたい」と思えるようになります。私たちもこのプロジェクトを通じて、「この会社で働き続けたい」と思えるような会社を作っていきたいと思います。

WLB滝沢:ありがとうございました。

担当コンサルタント

事例紹介一覧へ戻る

その他のサービス