Case Study

内閣府様

働き方改革とは単なる「残業削減」ではなく「生き方を考えること」
心理的安全性を確保しながら“楽しく”取り組みを進める内閣府(3ページ目)

部署内で行った有休取得・文書管理の“楽しい試み”と
有志で交換し合った“働き方改革の失敗事例”
笹川さん

『大きくわけると、3つのことを実施しました。最初の2つは部署内(自分も含めて7人のメンバー)で実施、3つ目は有志のメンバー8人で行ったものです。3つとも以下のことを意識しながら進めました。

  • それぞれに親しみやすい名称を付けて、参加しやすい雰囲気を作る
  • なぜその取り組みを行うのか目的と理由を最初に必ず伝えて、参加メンバーの目的意識を明確に
  • 強制ではなく「楽しく参加したくなる」ように、自分自身も楽しむ

■最低月1日有休取得キャンペーン
本来、有休は理由なく自由に取れるものですが、「誰かに迷惑をかけてしまうので体調不良などの理由がないと休み辛い」という雰囲気があり、まずは「休むことに慣れる」ことを目的としました。休む人の仕事を誰かが引き受けることになるため、マニュアル化したりワークシェアリングしたり、周囲の仕事に意識を向けたり、書類を日常的に整理したり、休む側も残る側も業務の効率化を考えるようになります。また、誰もが月1日は必ず休むので“お互い様精神”が生まれ、休みやすい雰囲気が作れているのではないかと思います。

■文書管理月間〜宝探し大作戦〜
「仮に1日3分間、資料探しに時間を取られるとしたら、1年(営業日)で約12時間のロス。その無駄を無くそう!」と理由を説明した上で、業務が落ち着いている時期に1か月集中して文書の整理を行う旨、メールで呼びかけました。ただ単に文書を整理するのではなく、埋もれているかもしれない有益資料を「お宝」と称して探し、ゲーム感覚で楽しめる工夫を取り入れました。所狭しと置いてあった書類が目に見えて整理されていくので効果を実感しやすかったと思います。

■「ナナコロビヤオキの会」
有志による内閣府働き方改革プロジェクトチーム“ポジ活”(ポジティブな活動の意。平成31年3月現在メンバー約50名)で「今までに働き方改革で転んだ(失敗した)人、いませんか?」と呼びかけて、集まったメンバーで転んだ事例から起き上がる方法を検討する会を結成。転んだ原因を経済分析にも用いられるようなクラスター分析やロジックツリーにより分類・分析し、その結果、先に転んだ者として具体的な働き方改革別に「実行する際のワンポイントアドバイス」などを付したナナコロビヤオキ帳を作成しました。個人的には転んだ原因に「働き方改革の仲間がいなくて精神的につらくなった」など周囲とのコミュニケーションに改善の余地がある事例が多かったことが印象的でした。この活動はポジ活顧問でもある事務次官から「ベストofポジ活賞」をいただきました』

「グチはグッドチャンス」
“カエル会議”はグチから出発して解決策につなげる!
髙田さん

『“カエル会議”はスタートの切り方が大切だと考えていました。メンバーは、私自身がそうだったように「本当に変えられる?やっても意味がないのでは?」、もっと言えば「ずっと続いているものを変えていいの?」と少なからず感じているとわかっていましたから。

カエル会議の場を職場の打ち合わせの雰囲気ではなく、全く別の空間にしたいと思いました。ですので、開催場所は執務室とは別の会議室にしました。そして、会議のルールとして、以下の3点をメンバーに伝えたんです。

  • 否定しない→どんなグチやどんな意見をどう述べてもOK!
  • 無礼講→グチが出ないと何も始まらない。愚痴大歓迎!
  • 挑戦する→グチを吐き切ったら、前向きに考えてみよう!

グチは後ろ向きで非生産的でNGと思いがちですが、“グチはグッドチャンス!”、グチを言ってくれてありがとう!という感じでどんどん言ってもらったほうがうまくいくと思います。グチをこぼしてスッキリすると次には「そうなったのはなぜだろう?」と考える突破口が見つかりますし。前向きになれるためのグチなんです。

具体的には、グチが出たらその原因を考え、さらに自分たちでできること・できないことを整理してもらいました。すると自分たちでできることの範囲内で、何らかの改善案が出てきます。どんな小さな効果でもいいんです。それをみんなで実行します。小さく取り組めてすぐ成果の出ることをすぐやろう!と取り組んだことで、小さな成果が、ですが確実な成果が積み重なりました。「変えられるんだな。変えていいんだな」と実感できたと思います。その瞬間からテーマやアイデアがメンバーから次々出るようになりました。私たちのチームは3人でこじんまり進められたのもよかったのかもしれませんね。

何がダメだと指摘するより、「これが解決したらこうなるね!」と楽しい結果を思い描いたほうがうまくいきます。否定ワードではなくワクワクワード。ワクワクは必ず相手に伝わります。「目的はこうである」と難しく考えるより、「楽しくやろう。どうせならもっといい時間にしよう」という言葉のほうがフィットするんですよね。

カエル会議では、自分のアイデアが実現することも重要です。テーマや問題点は提示するとしても「じゃあこれをやろう」と私から改善策を提案することはあまりしませんでした。

(私)「どうしたらいいと思う?」→(メンバー)「これはどうですか?」→(私)「それいいね!やってみる?」→(メンバー)「やりますか!」という感じで。

今ですから明かせますが、最後の「やりますか!」という言葉もメンバーから言ってもらうように会議を進行していました。自分がやるという意思表明を自らしてもらうことも重要と思っていたからです。(メンバーのみなさん、すみません!)

あと、カエル会議の初回に会議のルールを伝えるとともに、メンバーに私のカエル目標も伝えました。仕事とプライベート(ダイエット)のそれぞれの目標です。カエル会議をきっかけに自分をカエルという決意表明のつもりでした。私の本気度が伝わったのか、メンバーの反応が変わった瞬間のひとつだったことを覚えています。ダイエットの目標はただいま延長戦ですが(笑)』


2枚の木の葉と木漏れ日をモチーフにした内閣府のシンボルマーク。木の葉は内閣府の2つの機能を表現し、後ろから差し込む太陽の光によって希望に満ちた経済社会を創る様子を表しています。

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担当コンサルタント

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