Case Study

日本郵便株式会社様

社員の生産性・満足度向上を目指して働き方改革を推進。
事務局によるモデル局リーダーインタビューで見えてくることとは?

社員数約20万人、郵便局約2万局を有し、日本最大級の物流ネットワークを誇る日本郵便株式会社では、社員の生産性向上・満足度向上を目指し、働き方改革を進めています。2016年、私たちにご相談をいただき、横山社長と弊社小室との対談を実施。それを皮切りに、1期目はモデル局3局のコンサルティング(関東)、2期目は5局のコンサルティング(東北・近畿)などを進めています。今回、日本郵便株式会社の事務局様が、1期目モデル局のリーダーにインタビューを実施されました。弊社サイトでも、川崎大師郵便局と豊島郵便局リーダーへのインタビューを紹介します。

川崎大師局インタビュー | 豊島局インタビュー

「働き方見直し」に取り組み始めた郵便局(川崎大師局インタビュー)

川崎大師郵便局 局長 小野沢 剛さん
   同    課長 大川戸 紀子さん
(聞き手)日本郵便㈱ ダイバーシティ推進室 課長 谷合美恵さん

日本郵便では、働き方見直しの一環として、二〇一七年七月からモデル局を設定して仕事の仕方見直しによる生産性向上の取組を開始しました。「現状把握」「課題抽出」「課題解決の話合い」「解決策実施」の四つのステップで見直していきます。今回からは、モデル局チームの取組を紹介します。

面倒くさいことをやらされるのかな

谷合 川崎大師郵便局は、仕事の仕方の見直しのモデル局として支社から選ばれました。この取組は課題も解決策も自分たちで決めて実施します。川崎大師局ではどのような課題を設定されたのですか。

小野沢 社員さんからは「超過勤務が多い」という話を以前から聞いていましたから、私としては超勤を減らすような取組をしたいと考えていました。でも、当初、社員さんの反応はちょっと違っていました。

大川戸 今は、要員が足りていないので大変忙しいのです。そんな状態でしたので、仕事の仕方の見直しと言われても、私などは「面倒くさいことをやらされるのかな(笑)」と思いました。

小野沢 世間で働き方の見直しということが叫ばれている中で、他局と比べて当局の超過勤務が多いというのは何とかしないと、と思っていました。それで私は、他局の先陣を切って超勤を減らしていって早く帰れるのだったら、皆さんにとってもいいことではないか、と社員さんに話をしました。

どうやったら超勤を減らせるのか

大川戸 実は私も、この局に来た当時から超勤は確かに多いと思っていました。ただ、何をどうやったら減らせるのかが分からなかったのです。
人数が少ないこともあって、忙しい時期には、仕事が遅くまで掛かるのです。午後五時に窓口を閉めてから日締めの処理に取りかかり、それを全部やるとなると、どうしても時間が掛かってしまうことが多かったのです。
一日の仕事を効率よくこなす何らかの工夫を見つけないとダメだ、と思ってはいたのですが、日々の忙しさを乗り切るので精一杯でした。

小野沢 当局のいいところは、雰囲気が本当に和気あいあいとしていて、ギスギスしていないことだと思っています。
そうしたいい点をもう少し前面に出して、もっときれいで明るい郵便局になって、お客さまから「○○さん、いるの」と親しく声を掛けていただけるような、地域に根ざした郵便局になりたいのです。忙しくて事務処理だけで終わってしまうのではなく、お客さまと少し会話ができるような関係を作っていけるようにしたいと思っています。
しかしそのためには、私たち自身の気持ちに余裕がないといけません。ですから、仕事の効率を高め、超勤時間を削減することを課題に決めたのです。

まず数字をつくって意識づけ

谷合 具体的には、どのように超勤時間の削減を進めていかれたのですか。

小野沢 それまでも超勤時間は数字で把握していたのですが、七月からはより明確に「七月はこれだけ超勤しました」「八月はこれだけ超勤しました」というように、社員さんに毎月数字として大きく示していきました。つまり、数字で意識づけするようにしました。

谷合 実際にやってみてどうでしたか。

大川戸 四月が特に多いことがよくわかりました。これはちょっとまずいなと思いました。五月もそこそこ多いのです。

小野沢 七月になって仕事の仕方見直しの取組を始めることになり、第一回の局内会議(カエル会議(※))をしました。「何をしようか」ということになり、改革のターゲットとして「超過勤務の削減」でいこう、とみんなで決めました。
※カエル会議の「カエル」は、定時で帰る、働き方を変える、人生を変えるの三つの意味を込めています。

日締め処理の進行管理をやり始めた

小野沢 日締め処理では、窓口の日締めの担当者と責任者がどういう作業をするかはマニュアルで決まっているのですが、この処理のステップを時間とリンクさせたのです。
その狙いはベテランと中堅、新人の作業時間のばらつきをなくすことでした。ベテランになればなるほど、敢えて表に書き出さなくても、今までの経験に基づき、感覚で今日は比較的早い、遅いがわかります。逆に、新人は自分の作業で手一杯で何時にどこまでやっていれば今日は早いのか遅いのか考える余裕がありません。
そこで、ベテランの大川戸さんにその感覚をスケジュール表として見えるようにしてもらい、個々人の経験則に基づく感覚に頼るのではなく、何時までにこれこれのステップが終わっていたら全体がスムーズに終了するという、途中段階での(仮想)終了時刻を設定したのです。
そうすることで、途中のステップが所定の時間までに終わっているから順調だねとか、逆に時間までにできてないから、少し急がないとダメだと、みんなが分かるようになりました。
このように、仕事の流れの中でみんなが意識して時間管理をするようになってから、超勤も少なくなり早く帰れるようになりました。

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担当コンサルタント

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