Case Study

株式会社シップス様

残業を25%減らし、売上は5億円UP!
考える力とやる気を引き出す店長研修&コミュニケーション術

全国に80店舗を構えるアパレル・セレクトショップ「SHIPS」を運営する株式会社シップス。「顧客のニーズに合わせるため残業を減らすのは難しい」と考えられがちな業種ですが、本当にそうなのでしょうか? 残業を減らして社員やアルバイトのやる気を向上させながら顧客満足度を高め、結果的に売上もアップ。そのきっかけとなった「店長研修」とは?

全国80店舗の改革を一気に進めるために実施した「店長研修」で見えてきたこと

雇用側が認識している残業理由と実際の残業理由との間に大きなギャップがあることは、よくある事実です。株式会社シップスの場合も、当初「うちのスタッフはみんな顧客第一なので、お客様にご満足いただくためには残業もいとわないんです」と認識していました。顧客対応を行う企業では、同様に感じている方も多いことでしょう。

一方、アパレル業界では販売スタッフの離職率が大きな課題になっています。働きやすい魅力的なショップでなければ離職率はどうしても高くなり、スタッフが定着しない。せっかく育てたスタッフが他店へ転職してしまう・・・。シップスでも、その危機感は本部以上に現場スタッフが肌で強く感じていました。そして、本部・現場の双方が「残業時間の削減・働きやすい職場づくり・離職率の低下」を目標に、働き方改革に挑むことになったのです。

改革を実行するにあたっては、通常よく行われる「トライアルチームを選出して、まずはそこにコンサルタントが入る」という方法ではなく、シップスの状況に合わせた店長研修を実施。つまり、約80名の店長を東西に分け、それぞれが一堂に会して、月に1度・全4回の研修を行いました。全国80店舗を一気に変革していくためには、店長が自分たちで考えて実践することが必要だったのです。

研修ではまず“カエル会議”のやり方を店長に学んでもらいました。各店長はその成果を各店舗に持ち帰って実践し、各スタッフから出た意見や効果があった改善事例などを次の店長研修で共有してもらう、という手法をとりました。その結果、残業に関して思いもよらない事実が見えてきたのです。


ある日の“カエル会議”の様子。

「残業するのはお客様思いだから」・・・という思い込みを捨て、現場を改善

店長研修を通じて見えてきたのは、「お客様のためにやっている」と考えていた残業が、実はまったく違う原因だったということ。カエル会議で「スタッフが働きづらいと感じるポイント」を付箋で出し合ったところ、店長と店舗スタッフのコミュニケーション不足や、店長のマネジメント力不足が原因となる残業のほうが圧倒的に多いことが判明したのです。


こちらは店舗での“カエル会議”。

たとえば、こんなことがよく起こっていました。

スタッフが接客中のタイミングで、店長から「バックストック(倉庫)の整理に入って」と言われ、ばたばたとバックストックに入る。しばらく作業をしていたら、店舗で接客が足りないから出てと言われる。

店長としては店内の来客状況を見て、その都度、機敏に指示を出すのが自分の仕事だと思っていたそうです。ところが、作業途中で声をかけられるスタッフの側からすると、どこまで棚を整理したか分からなくなるし、お客様にも十分な対応ができません。どちらの仕事も落ち着いてできず中途半端になり、スタッフにとって大きなストレスになる・・・という状況が起きていました。

店舗への来客数は曜日や時間帯、天候等からある程度の推測ができます。そこで、いつ何人店舗に配置するか、店長が朝決めたら急に変更しないことを約束したところ、落ち着いて業務に当たれるようになり、接客の質は上がってバックストックの整理ミスもなくなったのです。

“飲みニケーション”より効果的で、喜ばれるコミュニケーション術とは?

カエル会議の付箋からは、「コミュニケーションの問題」も判明しました。スタッフ同士のやりとりの中に、店長からの「指示」や「指摘」が非常に多かったのです。

「店長がスタッフに指示や指摘を行うことの何が悪いのか?」と思われるかもしれませんが、実は大きな問題です。というのも、一方的に「○○をして」という指示を出すと、スタッフの思考力は奪われます。また「お客様に対して、今の○○という伝え方はダメだよ。もっと△△と言わないと」と指摘するのも、部下の思考機会を奪うだけでなく、モチベーションまで下げてしまいます。

スタッフの能力・モチベーションを引き出したいのであれば、「今のお客様は、○○と言われた時に少し眉間にしわが寄っていたね」など、客観的な事実のみを伝えます。そこから、スタッフ本人が「お客様がそういう表情をされていたのはなぜだろう。どうすればよかったのだろう」と考えるきっかけになります。本人が「こうすればよかったですか?」と考えてきた結果に対して、「なるほど、その言い方ならお客様も○○と感じるから、とてもいいね」などと承認することで、「自分が考えたことが認められて褒められた」と、さらに自分で考える意欲が生まれます。「今のやり方はダメ。正解はコレ」とぴしゃりと指摘されると思考が停止し、自ら考える力が育ちにくくなってしまうのです。

実は今回の取り組みを実施するまで、ほとんどの店長が「スタッフとはよく飲みに行くし、コミュニケーションは十分に取れている」と認識していました。しかし、カエル会議で「モチベーションが上がらない」「アルバイトスタッフへの仕事の任せ方が分からない」など、コミュニケーションの方法に起因する課題が多く挙がったことで、これまでの方法に問題があったことも初めて見えてきました。

一方、レディースをメインに扱うルミネ新宿の店舗では、業務後の“飲みニケーション”ではなく、女性店長が朝の開店前に「おにぎり作ってきたよ!」とみんなで食べながら、その日の戦略を話し合っていました。洋服の売れ筋はその日の気温や天候に大きく左右されるため、「その日の戦略」は、当日の朝にしか立てることはできません。コミュニケーションを取るなら、朝の時間帯が成果に直結するベストタイミングなのです。

これに衝撃を受け、「飲み会=コミュニケーションではなかったのか・・・」とつぶやく男性店長の姿が印象的でした。

キッズ向け商品をメインに扱う店舗では、店長がアルバイトも含めた個別面談を実施して、やってみたい業務をヒアリングしてみました。すると、「以前より何に対しても興味を持つようになった」「社員にしかできないことはないと分かった」と、アルバイト社員のモチベーションが上がり、視野が広がりました。

掃除は営業時間外に行うという“当たり前のルール”を変え、パラダイムシフトを引き起こす

店長研修の情報交換で話題になり、多くの店舗で実施された改善策として「フロアーの掃除方法変更」があります。それまでは、お客様のいない営業時間外に掃除するのが通例でした。しかし実際のところ、開店前はその日の気温や天候に応じた販売戦略を立てる時間にしたほうがいいし、閉店後はその日の売上から何がよかったのか、何が不足していたのかを振り返ったほうがよいわけです。

販売戦略を立てるために活かせるはずの貴重な時間を掃除に使っていてはもったいないと気づき、店内フロアーを4分割して、営業中のお客様が少ない時間帯を見計らってワンブロックずつ進めていったところ、効率を大きく上げた店舗がありました。

たかが掃除、と思われるかもしれませんが、それまで「掃除は営業時間外に行う」のが当たり前のルールだったのが、「ルールを変えていいんだ!」とパラダイムシフトが起きたのです。その後もさまざまな工夫が生まれ、関西で常にトップクラスの売上成績を誇るグランフロント大阪店では、なんと残業ゼロを達成する月(営業時間内にすべての業務を完結)も出てきました。

同社では、その後もよく「パラダイムシフト」という言葉が使われています。これまでの決まったルールは本当に正しいのか? もっと効率的なやり方はないのか? 関係の質を高めてカエル会議を行うことで、そんな試行錯誤ができる風土が生まれました。

全4回の「店長研修」が、会社全体を巻き込む大きな成果へとつながった理由

シップスでは、過去にも座学スタイルの研修・講演などで店長同士が顔を合わせる機会はあったそうですが、お互いの悩みや成功事例を共有・相談する研修というのは今回が初めてでした。売上に責任を負う店長は、店舗スタッフとどれだけ仲がよくても時に孤独を感じがちなポジションです。それが今回、同じ悩みを分かり合える者同士で集まり、意見を交換できる場ができたことで、店長たちの大きな励みとなったのです。

近隣エリアの店長が自主的に集まって定期的に勉強会を開催するところも出てきました。一部の店舗で成果を出した事例がスピーディに他店舗に広がっていった背景には、そういった自主的な取り組みも影響したようです。当初は取り組みにそれほど積極的ではなかった店長たちも、革新的にどんどん成果を上げる他店の店長たちに引っ張られる形で、徐々に全体の熱が高まっていく相乗効果もありました。

全国に展開する80店舗のうち、会社から常に注目されるのは売上規模が大きい店舗です。売上は規模や立地によって大きく左右されるため、注目されやすい店舗とそうでない店舗はどうしても固定化されてしまいます。しかし「働き方改革」では、規模に関係なく「小さな店舗でも成果を上げれば他店や本部から注目される。頑張れば頑張るほど正当に評価される」ことが、モチベーションになったようです。

冬の時代まっただ中のアパレル業界で、残業を大幅に減らしながら売上アップを実現!

シップスでは、取り組みの結果、2016年は前年比で深夜残業38%減、残業25%減を達成しながら、売上は5億円増加。年末年始のセール期間中も前年比8割以下の労働時間に抑えることができました。

実は「売上5億円増加」というのは、昨年比で102%のアップ。店舗が少し増えた分もありますし、決して著しい高利益を出せているわけではありません。しかし、アパレル業界は今まさに冬の時代。国内市場全体での業界売上金額はこの20年で約5兆円下がり、理論上は毎年約900億円ずつ下がっている中で、残業時間を大幅に減らしながら出した数字としては画期的なのです。

改めて振り返ると、「残業の発生要因」のほとんどは店舗スタッフと店長で解決できることばかり。「お客様のための残業」ではありませんでした。

「残業は○○のせいだから仕方がない」と思い込んでいる企業でも、必ず自社内で何か改善できることがあるのだと、このシップスの事例は教えてくれます。

法定外労働時間の推移

株式会社シップスの成功ポイント3
  • カエル会議で残業理由を正しく把握
  • 店長研修でお互いにノウハウ・悩みを共有し合う相乗効果が生まれた
  • 店長のコミュニケーションが変わることで、スタッフのモチベーションがアップ
株式会社シップス 人事部部長 橋本匡輔さんインタビュー

「働き方改革に成功した」と言うにはまだまだ程遠い状況ですが、店長たちの頑張りによってすばらしい成果が出始めています。

改革が順調な店舗とそうでない店舗では「関係の質」に明らかに差があるように感じています。成果が出ている店舗ほどコミュニケーションが取れていて、働きやすい環境を実現できています。これまでの“フィーリング頼み”の働き方から、タイムマネジメントを意識した効率的な働き方を実現しつつあります。

「無駄」がある程度排除できてきたので、今後はさらに踏み込んで、短時間でより高い付加価値を生み出す効率的な働き方を実現させたいです。たとえば、接客技術を向上させれば、より短時間でお客様のほしい商品だけを紹介することができるでしょう。そうすれば、スタッフの時間だけでなくお客様の時間も無駄に奪わないことにつながります。

これまで「長時間働くことがお客様のため」と考えていましたが、本当にお客様のことを考えるなら魅力的な商品開発や販売促進、店舗ごとの適切な商品の配置など、他にできること、やるべきことがたくさんあると気づいたのです。そのため、本部でもこれまで以上に現場と密にコミュニケーションを取り、現場のニーズを吸い上げる体制づくりに着手しました。

2期目に入ったコンサルティングで進めているのが、まさにその本部の改革です。株式会社ワーク・ライフバランスのコンサルティングでは、どうすれば最も効率的に組織を変革していけるか、先の先まで見通して仕組みを構築してくれます。

「早番のとき、明るい時間に帰ると世界が違う」「就業日にしっかり体を休められるから、今まで寝るだけだった休日に出かけるようになった」「給与が増えるとしても、残業が多い働き方にはもう2度と戻りたくない」などの声が、現場から続々と届いています。働き方改革が、会社からの命令や政府からの圧力でやるものではなく、自分の人生を自らの手でよい方向に変えていく力になっていることを感じます。

今後の人事としての課題は、改革に取り組んで効率を上げた店長、スタッフたちへの給与の還元方法を考えること。昇給・賞与などで、頑張る社員に報いる制度を整えたいです。

これからの時代、服飾業界だけでなく社会全体がこれらの取り組みを加速させる必要があります。働き方改革は、優秀な人材が入社し、その人たちが意欲を持って働き続けていくために欠かせない、会社の戦略なのです。そのためには日常的な情報収集と学習が必要ですし、横のつながりを大切にすることも人事の役目だと考えています。

今、まさに取り組みの最中ですが、実はつい先日、私自身が本当の意味の「女性活躍推進」をやっと理解できたところです。これからもインプットとアウトプットを繰り返し、自分としても会社としても強くなっていきたいです。

※こちらの事例は、弊社代表 小室淑恵の著書『働き方改革 生産性とモチベーションが上がる事例20社』からまとめ直したものです。


株式会社シップス 店長インタビュー


※左から、SHIPS京都店 西田恵一店長、Prefer SHIPS NEWoMan新宿店 平野範子店長、(弊社コンサルタント田村、永田)、SHIPS藤井大丸御旅店 増山和歌奈店長、SHIPS岡山店 今村亮店長、SHIPS銀座店 栗田泰教店長

──皆さんには2016年5月から働き方改革のマネジメント研修にご参加いただきました。最初に研修の話を聞いたとき、正直なところどのように思いましたか?

増山店長:当初は、働き方改革なんて無理だ、とも思いましたが、研修2回目くらいから徐々に「できるかも」という実感が湧いてきました。同じ関西圏の店長が実践しているのを見せてもらうことで、少しずつ「できそう」という感触を積み重ねていった感じです。

栗田店長:自分たちでも「何かしなきゃ」と思いつつ、「何をどうアクションすればいいのか分からない」というところを突破できずにいました。研修を受けたことで、「ここを目指したかったんだな」というゴールがはっきり見えるようになりましたね。

平野店長:私の場合は、皆さんより先に小室さんのセミナーを聞いていたので、「自分たちが変われば働き方は変わるんだ」という意識づけが少しずつできていたように思います。私の周りにも働くママや時間制約を抱える方が増えていて、働き方を変えたいというムードがあったので、この研修がいいきっかけになるという予感がありました。

今村店長:私自身、「ワークとライフの相乗効果で価値を生んでいく」という話に共感したんですけど、果たしてメンバーに伝わるかという不安もありました。ただ、最初にカエル会議を開いたときから、メンバーの中から効率的な働き方をしていこうという声が上がってきたので、「できるかもしれない」という感触がありました。

西田店長:僕の場合は、自分自身が仕事をとことんやってしまうクセがあったので、先輩方から「先ず西田が変わらないとね」と言われていました。そんな状況で、1回目の研修後に部下に動画を見せたら、部下の方から働き方を変えようとしてくれたんですね。理解した人が自発的に動いて、みんなを巻き込んでくれたので、良かったなと思いました。

──働き方改革のマネジメント研修が始まって半年間、店舗ごとに様々な取り組みをしていただきました。今までやってきた取り組みの中で、今振り返ると一番有効だったと思う施策はありましたか?

今村店長:自店は当初、朝メール・夜メールを書面で始めたんです。その後、もっと効率的なやり方がないかと思うようになり、ホワイトボードで共有する方法に変えました。ホワイトボードには月間スケジュールも記載することで、大きな仕事の流れも見ながら、その日やるべき仕事を共有できるようになりました。ホワイトボードをきっかけにスタッフ間でコミュニケーションを取るようになり、引継ぎもスムーズに行くようになりました。

西田店長:カエル会議の代わりにランチミーティングを始めました。その中で、整理整頓や挨拶など、まずは目に見える細かなところからやっていこう、と決まりました。 この会議を繰り返すうちに、自分の意見が通ることで部下自身もやりがいを感じ、積極性が生まれてきました。部下目線でミーティングをすることの重要性を感じました。

増山店長:今までは社員だけが業務を把握していたんですけど、業務の振り返りシートをつくって、全体の仕事と個人の仕事を分け、仕事の優先順位をつけたんですね。店長の業務も文書に可視化することで、次に店長になる人にも業務内容を知ってもらうことができました。
カエル会議では、あえて一番若いバイトの方に司会をお願いしたところ、事前にいろいろ聞いてくれるようになったので、感動しましたね。

平野店長:2年くらい前から朝食ミーティングの時間を設けています。私が食事を買っていったり、おにぎりをつくっていったり……。この研修が始まるまでは、話す内容もトップダウンしていたのですけど、みんなに議題を決めてもらって話し合うようにしたんですね。そうしたら、ざっくばらんに心の声が出るようになり、その内容をその日の営業に生かしていけるようになりました。
最近では、仕事の効率が上がることで空き時間が生まれ、その時間に私が勤務している新宿エリアの女子だけで飲み会を行うようにもなりました。

栗田店長:僕がやったのは、まずは掃除。無駄な物、使っていない物があると、必要な物を探すのにも時間がかかります。掃除をしていらないものを捨て、必要な物だけを残す作業を行いました。
2つめはルールの統一です。お店は4フロアあり、作業によっては4通りのやり方があったりするので、現在はルールの統一化を図っている途中です。統一化にあたっては、いったん全員のやり方を吸い上げた上で、「じゃあ、理想とするのはどんなやり方なの?」と、みんなで考えながら決めていくようにしています。話し合う中では、僕が「当然こうすべき」と考えている方法に対して、良くも悪くも全然違う意見が上がってきます。その違いに気づくだけでも、会議の効果は大きいと思います。

──みなさんのお話を伺い、各店舗で共通して「関係の質を高める」ところに注力されてきたのを感じました。改めて、研修で一番印象に残ったことについてお聞かせください。

西田店長:研修の中で「パラダイムシフト」という言葉を聞いて、当たり前のことが当たり前じゃないと再認識しました。
たとえばうちの店でも、スタッフがパソコンのフォルダを整理しているときに、あるグラフのデータを消してしまったことがありました。ところが、結果的にそのデータがなくても仕事が回ることがわかったんですね。今までは毎日入力していたデータでしたが、なくてもいいものであることに気が付きました。パラダイムシフトって、そういうことなんだろうなと感じました。

平野店長:やはり、「関係の質」を改善することで、結果にもつながるという手応えがありました。たとえ結果が悪くても、「頑張ったよね」と言い合える関係をつくることができたのは大きかったですね。

今村店長:研修の内容はもちろんですけど、講師である田村さんと永田さんの話の聞き方は、自分にとって本当に勉強になりました。それは、カエル会議だけでなく、他のミーティングの場でも取り入れることができますし、接客にも生かすことができるのかな、と思いました。

増山店長:ワークとライフの両方で相乗効果が生まれるというのを学びました。私自身、休日は家で寝ていたんですけど(笑)、この研修をきっかけに普段会っていない人、違う業種の人と話す機会を増やしました。そうやって自分の人間力を上げる効果が、自分にも周りにも波及することに気付きました。

栗田店長:ミーティング時に議題を書いて事前に共有することの大切さを学びました。話が脱線しそうになったときに「何について話しているんだっけ?」と、軌道修正できるようになりました。ミーティングの目的が明確になることで、会議時間も短くなったような気がします。そもそも時間に対する意識はかなり上がりましたね。

──今後もアパレル業界の働き方改革に関するリーディングカンパニーとして、皆さんには取り組みを継続していただけると思っています。今後に向けて考えている取組や仕掛けがあれば、ぜひ教えてください。

平野店長:現状を維持していくのはもちろん、今後は私が勤務している「新宿地区全体」や「会社の中の女性」などへと広げて、もっと取り組みを共有していきたいですね。まずは新宿エリアから始めて、拡大していくことが大切だと思います。

西田店長:店の規模や地域性もあると思うので、まず店長が自店や自分の役割を見直した上で、その店舗に合ったやり方を進めていけばいいと思っています。スタッフの異動によって取り組みも変化すると思いますが、一人ひとりがそれぞれの店舗でいい取り組みを学んでいけば、エリア全体が良くなっていくと思います。

──それでは最後に、これから働き方改革の取り組みをやってみたい!という方に向けて一言メッセージをいただければと思っています。たとえば1年前の自分にアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけたいですか?

平野店長:考えるよりも、行動した方が次のステップにつながると思います。迷っているなら、まず一歩を進めてみる。その一歩が次につながっていくはずですから、一歩を踏み出す勇気を持っていただきたいですね。

今村店長:今のメンバーを信じてやってほしいと思います。メンバーを信じて、働き方改革だけでなく、すべての取り組みをチーム全員で進めてほしいですね。

栗田店長:今、私の周りでは、とても同じ人間の発想とは思えないような発想が生まれ、それをみんなで共有してアクションできていると思います。ですので、「誰でも人は変われるんだ」と言いたいですね。

増山店長:「固定概念を捨てろ」ということでしょうか。まだ私自身そこまで変われていないのですが、自分のキャリアのいいところは残しつつ、新しい考え方を取り入れることで、スタッフにもいい影響を与えられると思います。

西田店長:自分が無理やりチームを変えようとしても空回りしてしまうので、お互いのマインドから変えていくことをお勧めしたいですね。部下が自発的にマインドを変えることで、チーム内に信頼が生まれて、いいチームができると思います。

──本日は貴重な時間をいただきまして、ありがとうございました。
(聴き手/株式会社ワーク・ライフバランス コンサルタント田村優実)


SHIPS MAG「新しい時代の働き方 〜うちの会社では無理!という前にできること」
人事部長 橋本匡輔さんと弊社 永田瑠奈の対談
https://www.shipsmag.jp/things/17834

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